ノロウイルス感染症に注意しましょう!
ページ番号1015272 更新日 2024年6月7日
ノロウイルスによる感染性胃腸炎に注意しましょう。
ノロウイルスによる感染性胃腸炎は、高齢者、乳幼児では急激に重症化しやすく注意が必要です。
ノロウイルスとは
ノロウイルス感染症は、乳幼児から高齢者までの幅広い年齢層に嘔吐や下痢を引き起こす感染症です。長期免疫が成立しないため何度もかかります。
主に冬場に多発し、11月頃から流行がはじまり12〜2月にピークを迎えますが、年間を通して発生します。
原因ウイルスであるノロウイルスの増殖は人の腸管内のみですが、乾燥や熱にも強いうえに自然環境下でも長期間生存が可能で、 感染力が非常に強く、少量のウイルス(10〜100個)でも感染・発症します。
症状消失後も1週間から長くて1か月、糞便中にウイルスが含まれていることがあります。
どんな症状が起きるのか
「腹痛・下痢・吐き気・嘔吐」の症状を引き起こします。
潜伏期間は12〜48時間です。
嘔吐もしくは吐き気が突然、強烈に起きるのが特徴です。
発熱は約37〜38℃の軽度で、大人では吐き気や腹部膨満感といった症状が強いようです。発症後、通常であれば1〜2日程度で症状は治まります。
下痢は水様性で、重症例では1日に十数回も見られますが、通常は2〜3回で治まります。その他の症状としては、発熱のほか、筋肉痛、頭痛などが見られますが、いずれも軽症のことが多いです。
ノロウイルスに感染すると、1日に何回も下痢、嘔吐を繰り返すため、幼い子どもや高齢者に脱水症状を引き起こす可能性があります。脱水の症状(尿量の減少・口やのどの乾燥・立っているときにめまいがするなど)に十分注意しましょう。
感染源は
- ノロウイルスは、感染者の便や嘔吐物の小さな粒子が口に入ることで感染します。
- ノロウイルスに汚染された物を食べたり、飲んだりする、ノロウイルスに汚染された表面やものに触れ、指を口に入れる、ノロウイルスに感染した人の世話をしたり、食べ物や食器を共有したりして、直接接触する等です。
- ノロウイルスに汚染された二枚貝(主に牡蠣(かき))等を生のまま、あるいは十分加熱されていない状態で食べることで感染します。
- 汚染された貝類を調理した手や包丁、まな板から加熱をしない食品に汚染が広がります。
- 感染者の嘔吐物・糞便には大量のウイルスがいるため、トイレの排便後、嘔吐物の処理後などに手指にウイルスが付着したまま、ドアノブ、水道の蛇口、洗い場などを触ると、そこにウイルスが付着します。さらに他の人が触れ、手指にウイルスが付着することにより感染を広げていきます。
- 感染者の便、嘔吐物が乾燥し空気中に広がったものを吸い込む、または表面に付着した物を口にすることでも感染します。
感染を予防するには
- 手洗いの徹底
- トイレの後、調理前後、食事前、嘔吐物や便の処理を行なった後、おむつ交換を行った後などは、石けん(液体石けんが推奨されています)を使い、流水で手指から手首までしっかり洗う。
※アルコール製剤での消毒はウイルスが残る可能性があるため、石けん流水による手洗いが有効です。 - 手洗い後のタオルは共用せず、個人用タオルかペーパータオルを使用する。
- トイレの後、調理前後、食事前、嘔吐物や便の処理を行なった後、おむつ交換を行った後などは、石けん(液体石けんが推奨されています)を使い、流水で手指から手首までしっかり洗う。
- 食中毒の予防
- 加熱が必要な食品は、中心部までしっかり加熱(85℃・1分以上)して食べる。
- 調理器具などは使用後に洗浄、殺菌を十分行なう。
- ノロウイルスに感染している人は調理を避けましょう。
- 嘔吐物、便の処理
嘔吐物などが乾燥すると、ウイルスが舞い上がり、それを吸い込むことでも感染するため「すぐにふき取る」「乾燥させない」「消毒する」の3原則を守る。 - 日頃の健康管理に気をつける。
嘔吐物などの処理・消毒方法
準備
- 使い捨てビニール手袋・使い捨てマスクをつける。
- 消毒剤は塩素系消毒剤が有効。消毒用アルコールはあまり効果がありません。
- 雑巾(古布・古新聞など)、ペーパータオル、処理後の物を捨てる大きめのビニール袋
嘔吐・便で汚れた床の処理
- すぐに雑巾やペーパータオルなどで嘔吐物を覆い、拭き取り面を折込みながら静かに拭き取る。
- 拭き取りに使用した雑巾、ペーパータオルなどはただちにゴミ袋に入れ、50倍に薄めた家庭用塩素漂白剤を入れ、消毒・密閉し廃棄する。
- 嘔吐物で汚れた床は、周囲を含めて50倍に薄めた家庭用塩素系漂白剤を浸したペーパータオル、布などで拭き、消毒する。
- 窓を開けるなど、換気を十分にする。
汚れた衣類の消毒
- 50倍に薄めた家庭用塩素系漂白剤を浸したペーパータオル・布などで汚物を取り除く。
- 50倍に薄めた家庭用塩素系漂白剤液に衣類を30分程度漬ける。
(家庭用塩素系漂白剤を使用できない材質の場合は、85℃以上で1分以上または80℃10分以上の熱水に漬ける) - 他の衣類とは別に洗濯する。
トイレのドアノブ・水洗レバー・トイレの床など
250倍に薄めた家庭用塩素系漂白剤を浸した布、ペーパータオルなどで拭く。
(塩素系漂白剤は、金属腐食性があるので、拭き取り部分が金属の場合は、30分程度おいた後で水拭きする)
すべての処理が終わったら、石けんと流水で、しっかり手洗いをしましょう!
参考
- 厚生労働省 ノロウイルス等の食中毒防止のための適切な手洗い(YouTube)(外部リンク)
- 厚生労働省 手洗いについて(チラシ)(外部リンク)
-
大阪府チラシ ノロウイルスの感染を広げないために(外部リンク)
(ダウンロードしてご活用ください)
治療
ノロウイルスに感染した人を治療するための特別な薬はありません。
ノロウイルスに感染した場合は、嘔吐や下痢により失われた水分を補うため、水分をたくさん摂る必要があります。これにより脱水症状を防ぐことができます。軽度の脱水では、スポーツドリンクや経口補水液で補うこともできますが、重度の脱水になると、入院して点滴等で水分を補給する治療が必要になることがあります。
外部リンク
このページに関するお問い合わせ
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