「うちの子、発達に凸凹があるかも?」と感じたら・・・〔市報すいた 令和6年(2024年)1月号〕

ページ番号1031371 更新日 2023年12月28日

 「うちの子、なんだか育てにくい!?」「ほかの子ができていることがまだ…」など、子育ての中で感じたことはありませんか。

 成長の早さや、得意・不得意は人それぞれと分かっていても、“個性”なのか、“障がい”によるものなのか不安になり悩んだら、専門家の力を借りて、子供との向き合い方を考えてみませんか。障がいの有無に関わらず、発達に対する不安や悩みを和らげるための市の支援制度を紹介します。ささいなことでも気になることがあれば、まずは相談から。

◆問い合わせ/こども発達支援センター(電話6339-6103 ファックス6387-5734)

大阪大学大学院 連合小児発達学研究科 准教授 橘 雅弥さんに聞きました

障がいの有無に関わらず大切なのは、自己肯定感のある子に育てること

Profile

小児科医師。発達障害と睡眠に関する研究を続けながら、子供の発達に理解を深めるための保護者向けセミナーなどで講師も務めている。

「発達障害」ってなに?

 近年、「発達障害」という言葉にふれる機会が増えていますが、「医学的には現在、『発達障害』というワードは存在しません」と橘さんは話します。「一般的にいわれる『発達障害』は主に、図にある3つの診断名の総称で、医学的には現在、『神経発達症』といわれています。生まれつきの脳の性質のため子供のうちから症状が現れ、かんしゃくを起こす、他人とうまくコミュニケーションがとれないなど、日常生活で支障をきたします。しかし個人差が大きく、同じ診断名でも症状が違う場合や、生活での困りごとが少ない場合もあります」。

いわゆる「発達障害」(医学的には神経発達症)

  • 自閉スペクトラム症(ASD)
  • 注意欠如・多動症(ADHD)
  • 限局性学習症(SLD)
  • 知的な遅れを伴うことも

そのほか、コミュニケーション症、チック症など。1人で2つ以上の診断がつくことも。

どうやって診断されるの?

 「特性をコントロールしようと思ってもできないのが、神経発達症(発達障害)です。例えば、家では問題行動を起こしても、園では抑えられる場合は、親への甘えによる可能性も考えられます。診断は、『DSM-5』など国際的な診断基準に基づいて、問診や心理検査、行動観察などから行います。また、必ず複数の場所で特性が出ているかをチェックしています」。

 診断基準の項目は細かく、一定以上を満たさないと診断はつかないため、症状はみられるものの、あくまで疑い扱い、いわゆるグレーゾーンになる人も多いようです。とはいえ「実際は、診断が出なかったとしても、生活で困っているケースはたくさんあります。『診断がつくか、つかないか』にこだわる人もいますが、私たちが診療の中で大事にしていることは、『生活の中で困りごとが出ているか、出ていないか』です」。

診断基準は更新されている

  • DSM-5(精神疾患の診断・統計マニュアル 第5版)

米国精神医学会が作成

  • ICD-11(国際疾病分類 第11版)

WHOが作成

 神経発達症(発達障害)の人が増えているといわれますが、これは各診断基準が改訂され、範囲が広がったことも要因のひとつです。また、どちらの診断基準でも以前の版では発達障害という言葉が使われていましたが、改訂に伴い現在は、神経発達症という言葉に更新されています(橘さん)。

早めに親子で相談

 神経発達症(発達障害)は、本人の努力不足や親の育て方の問題ではなく、生まれつきの脳機能の問題。ゆえに、「苦手などの特性は変わりません。ですが、親など周囲の大人が子供にとって過ごしやすい環境を作り、子供自身が自分の特性とうまく付き合うコツを身に付けることで、親子ともに、日常生活での過ごしやすさ、生きづらさは大きく変わります。これには、親子で早くから支援を受けることが効果的です」。

 対応が遅れると、二次障害を引き起こすおそれも。「知的な遅れがない子は発見が遅れがちですが、特性に対しての理解が得られないと、『なんでできないんだ』と周囲から責められがちに。叱責が続くと子供は、『ぼく・わたしってだめなんだ』とどんどん否定的になり、うつなど二次障害に発展してしまうケースも。将来、子供自身が自立して生きていくためにも、早期発見・早期対応が大切です」。困っていたり、育てにくさを感じたりしている場合は、まずは市内の相談機関に相談を。

すべての子育てに大切なこと 褒め上手になる

 「すべての子育てに共通する話にもなりますが、育児の基本は『褒めて育てる』です。『うちの子、褒めるところがないんです』とよく言われますが、褒める=ポジティブに注目すること。まずは、子供が当たり前にできていることから褒めてみましょう。例えば、片付けをしようとしていたら、『お。片付けようとしているね。』など、実況中継のように見たままの姿を伝えるのもポイント。がんばったけどうまくいかなかったとき、結果だけで怒られると、失敗を恐れて、はじめから挑戦しようとしなくなってしまいます。そのためにも、結果が出る前の過程の段階から、前向きな声かけをすることが大事。自分を見てくれていると感じることで子供の自己肯定感が育まれますし、親自身も怒ってばかりより、育児に対して前向きになれるはずです」。

 さらに、子供の得意なこと、苦手なことを正しく理解することも大事だといいます。「発達の特性は欠点・短所として見られがちですが、捉え方を変え、その特性をうまく発揮させてあげることで長所にもなりえます。例えばこだわりが強い子供の場合、ルールや約束事に対して、本人が納得さえしていれば、他の子供よりもしっかりと守ってくれる。このように、本人の特性をうまく生かしていくことで、生活の中での困りごとを減らすことが可能です。その方法を親だけで効率よく見つけるのは難しいので、専門機関などのサポートを活用することも有効です」。

すべての子育てに大切なこと 眠りと発達

 「日本人は世界的に見てもトップクラスで睡眠時間が短いです。そして特に子供は、眠りの質が悪かったり、睡眠時間が短かったりすると、昼にイライラして問題行動が出てきてしまいます。幼少期は、発達の観点からすると1日の半分が理想的な睡眠時間です。目安として、朝に自分で起きてくる子供は睡眠が足りていますが、起こしてもなかなか起きられない子供は睡眠が足りていない可能性が高く、睡眠時間を見直す必要があります」。

 また、幼児は遅くとも夜の9時には布団に入るのがよいそうで、「早く眠りにつかせるためには、日中しっかり活動させることが大切です。とはいえ、そもそも生物学的な要因で寝つきが悪い場合もあり、例えば自閉スペクトラム症の人の中には、眠くなる信号を出すメラトニンが少ないケースも。場合によっては薬を投与することもあります」。

 「子供の睡眠は、子供自身の成長だけでなく親の心身の健康にも大きな影響を与えます。子供と健全な状態で向き合うための、すべての土台が睡眠です。親が寝不足では余裕がなくなり、専門機関で助言を受けても実行できなくなるので、私は診断に来られた方にはまず、睡眠の改善をおすすめしています。この機会に睡眠のあり方についても、見直してみてはどうでしょう」。

ベッドタイムルーティンも有効

  • 寝る1時間前でスマホやTVはストップ
    寝つきの悪さや中途覚醒を防ごう
  • 歯みがき
  • 絵本の読み聞かせなど、リラックスできる活動を習慣化
  • スムーズな入眠に

ささいなことでも教えてください 子供との向き合い方を一緒に考えましょう

心理士、作業療法士、言語聴覚士など、各専門職がサポートします

親子でともに、理解を深めていくことが大切です

まずは相談から

4歳までは母子保健課

 1歳6か月児健診、3歳児健診、すこやか健診で発達相談を実施しています。予約制。

保健センター 電話6339-1214 ファックス6339-7075

保健センター南千里分館 電話6155-2812 ファックス6831-5705

5~18歳はこども発達支援センター

 子供の言動や発達、小学校入学前の不安などを心理士に相談できる、おひさま相談(就学前の子供と保護者が対象)のほか、外来相談(就学後の子供と保護者が対象)を実施。

電話6339-6103 ファックス6387-5734

幼児~小学生の子供や親に向けて こども発達支援センターで受けられる支援

 まずは同センターや母子保健課での相談で子供や親の状況を確認。その後、必要に応じて各支援の案内をしています。

少人数クラスでの療育 杉の子学園・わかたけ園

 発達に課題のある子供や、肢体に不自由のある子供が、就学前に通う療育施設。子供が、遊びや体験を積み重ね、よりよく生活を送れるよう、さまざまな専門職がサポートします。

楽しく親子で遊ぶ 親子教室(バンビ・パンダなど)

 季節の遊び、親子のふれあい遊びを通して、子育ての工夫やヒントを学んでもらう教室。保護者同士の交流や発達に関する相談もできます。年齢別にバンビ親子教室、コアラ・パンダ親子療育教室など。

日常生活のトレーニング 心理・ST・OT・PT相談

 発達全般(心理相談)、ことば(ST相談)、手先(OT相談)、からだ(PT相談)など、さまざまな困りごと・相談に各専門職が対応します。

子供への対応策を学ぶ ペアレント・トレーニング

 子供の行動にどんな意味があるのか、どんな対応がよいのかを、ほかの保護者や心理士と一緒に考えます。保護者が学ぶことで、間接的に子供へアプローチします。保護者同士の交流も。

病院への受診をサポート 大阪大学発達外来受診

 これまで子供の発達に関して医療機関を受診したことがなく、受診を考えている人に、こども発達支援センターが窓口となって、阪大病院への受診をサポートします。

誰でも受けられる支援も

 さまざまなテーマで開催する保護者のための講座、4・5歳児の発音に関する悩みに言語聴覚士が応じることばの相談会など、誰でも参加できるものもあります。詳しくは市ホームページへ。

そのほかの相談窓口

教育面での悩みは

教育センター

電話6384-4488 ファックス6337-5412

 不登校、学習、発達、友人などとの人間関係、進路、情緒・行動、そのほか教育上の悩みなど。3~18歳の本人と保護者向け。来所・電話相談のほか、小中学校での相談もあります。

大人のあなたは

 子供だけでなく、「もしかして…?」と悩む大人も増えています。仕事や人間関係でうまくいかないなど、悩んでいる人は相談を。

地域保健課

電話6339-2227 ファックス6339-2058

 精神保健福祉士などによる「こころの健康相談」を実施。

ぷらっとるーむ吹田(子ども・若者総合相談センター)

電話6816-8534 ファックス6816-8532

 39歳までの子供・若者とその家族が対象。さまざまな相談機関とチームで支援します。

発達凸凹小学生の親が語る 
幼少期に「相談してよかった」

動くことで、視界が開けました。診断がなくても支援は受けられます

吹原 恵さん(仮名)

車のタイヤなど回るものが大好きな子供は現在、小学1年生。診断は出ていませんが、2歳ごろから、さまざまな支援制度を活用しています。

相談・支援に至るまで

 「以前から児童館のイベントなどで『ほかの子とちょっと違う。』と感じることはありましたが、初めての子育てなので『こんなものかな』と思っていました。周りに話しても『もうちょっと大きくなったら落ち着くよ』と言われるし、深刻には捉えていなかったです」。転機となったのは、1歳6か月児健診。「引っ越しの関係で2歳を過ぎてから受けたのですが、おもちゃで遊ばず、話している内容も理解していないようで…。周りの子供と成長度合いが違うように見えました。健診では何も言われませんでしたが、せっかくだし『ちょっと話を聞いてみたいです』とその場で相談に。そこで、『気になるようなら見学もできます』とバンビ親子教室(7ページ参照)を紹介されたのが始まりです」。

親子教室に初めて行った日

 「うちの子が大泣きして吐いちゃって。そうなると教室自体が休みになるんです(乳幼児が集団で活動する場では、嘔吐の場合、感染対策としてその部屋を一定時間使用しないことになっています)。周りにいた初対面のお母さんたちが帰らないといけない状況をつくってしまい、『もう行かれへんわ』と気落ちしていました。でも、先生が『気にしなくていいよ。次も絶対来てね』と電話をくれて、もう一度行ったら、周りのお母さんたちも『よくあることだし』と声をかけてくれて。子供はそれからも泣いてなかなか教室に入れなかったけれど、楽しく教室に入れるよう先生が工夫してくれたんです。寄り添う対応に救われました」。こうして、週に1回のペースでバンビ親子教室へ通うことに。ほかの子供と遊べたのはここが初めてだったといいます。「親として、気後れせずに参加できてうれしかったです」。

親としてもスキルアップ

 「親子教室では先生の対応を見て、『こうしたらうまくいくのか』という気付きがありました」。吹原さんはほかにも、市で親向けに実施しているペアレント・トレーニング(ペアトレ)(7ページ参照)や保護者のための講座(7ページ参照)にも参加。「ペアトレでは、さまざまな知識が身につき、子供の行動を理解するための判断材料が増えました。毎回テーマに沿ってグループワークをするのですが、ほかのお母さんの質問で視野が広がったのも大きいです」。こうした学びから、子供の問題や変化を把握するためには、幼少期から長いスパンで子供の様子を見てもらえる場所が必要だと考えた吹原さん。「18歳まで通える民間の療育施設(放課後等デイサービス)に通うことを決め、4歳から通っています」。

横のつながり、縦のつながり

 「デイ(放課後等デイサービス)に行き始めて、負担が減りました」と話しますが、これは子供にも、自身のライフスタイルにも合うデイを選べたことが大きい。「デイ選びでは、市の支援をきっかけに出会ったお母さんたちとの、横のつながりに助けられました。実際の様子は通っているお母さんしか分からないので、リアルな声を聞けたことが決断の後押しになりましたね」。

 また、小学校入学を前に、通常学級・支援学級どちらを選択するか決めるときも、つながりが生きたといいます。「保育園に入園する前に通っていた杉の子学園(7ページ参照)で一緒だったお母さんに、同じ小学校区で支援学級を選んだ先輩ママを紹介してもらいました。親の決断に左右されるのは子供なので、通う小学校の支援学級やクラスの実情を知りたかったんです。うちは支援学級を選びましたが、友達もたくさんでき、先生もサポートしてくれて、楽しそうに通っています」。

環境しだいで親も子も変化

 2歳から支援を受け小学生になったいまでは、「デイなどで年下の友達に会うと、自分が小さいころ先生にしてもらったことを真似るんです。積み木を積んだら『すごいね~』と話しかけたり。これもきっと、これまで関わってくれた先生が子供の特性に寄り添い助けてくれたからかな、子供自身がうれしかったからかなと思っています。『何でできないの』と怒られ続けていたら、そんな声かけもできなかったと思うので、周りの環境って大事ですね。親自身も頼れる場所が多ければ多いほど、心の負担が全然違います。『こんなことで相談していいのかな』と思うかもしれませんが、親が元気でいられることも大切なので、まずは気軽に相談してみてほしいです」。

子供の成長を感じる日々。診断が出て、ほっとしました

伊吹 愛さん(仮名)

読書好きな子供は現在、小学3年生。ASD、ADHDの診断が出ている。子供自身が自分の特性と上手に付き合うコツを日々習得中。

周囲の声に悩んだ日々

 「2歳前後からかんしゃくがすごくて。30分間ひっくり返ったまま、泣きながらかかとをすごい勢いで壁に打ち付けるんです。落ち着いたかと思ったら、またすぐ、かんしゃく。ひどいときはインターバルが1分なくて…。同じくらいの時期に、初めて言葉が出ました。言葉は遅れていないからか、周りのママ友からは『うちも同じよ』と言われ続け、発達検査を受けても『問題ない』と言われてしまい…。育てにくさを感じるけれど、私が几帳面だからそう思うだけなのかなと悩んだりして、とてもつらい思いをしていました」。追い込まれていた時期を伊吹さんはそう振り返ります。

「なんで?」が一つずつ解消

 育児教室で保健師に相談した伊吹さんは、2歳の秋ごろからバンビ親子教室(7ページ参照)に通うように。その後は専門家の力を借りることで、少しずつ楽になったといいます。幼稚園年長のときに通ったパンダ親子療育教室(7ページ参照)や、そこでの心理士との相談では、「今まで『なんでかな?』と思っていたことが、一つずつクリアになりました。例えば、幼稚園の帰りに駅で友達と会うと、わーっと走って行っちゃうんです。それを相談したら、『気持ちが高揚してしまって、それが行動に出ている』って言われて。ほかにも、うちの子は『自分の“つもり”と違う』というのが、かんしゃくのきっかけだと分かってきました。かんしゃくを起こされるのはしんどいけど、理由が分かるだけでだいぶ気持ちが違う。改善の余地があるか、割り切るしかないか、が分かり、理解が深まりありがたかったです。親がかんしゃくの理由を分かっているかは子供にも伝わると思うので、子供自身も『理解されている』と感じているといいなと思います」。

夫婦それぞれが学習の場へ

 さまざまな支援制度を利用している中でもよかったのは、保護者が子供への関わり方を学ぶペアレント・トレーニング(ペアトレ)(7ページ参照)だといいます。「少人数のグループワークなので自分の事例も話しやすく、ほかの家庭の話も聞けたのがよかったです。それを夫に伝えると、『自分も参加したい』と、後日一人で参加してくれました。学んだことを私から共有するのもいいけれど、夫が自分で受けながら、疑問に思うことをその場で解消してもらうのが一番。夫は育児の話ができるのも新鮮だったみたいです」。

子供が自分でかんしゃく対策

 そのほか、言語・コミュニケーションに関する言語聴覚士へのST相談(7ページ参照)、手先・感覚の問題に対する作業療法士へのOT相談(7ページ参照)では、「いろいろな知識・手だてを知ることができました。うちの子は目の動きがあまりよくなく、OTで相談したらパーツを組み立てて立体物を作るおもちゃを紹介されて。さまざまな形のパーツから必要なものを探すのが、目の訓練になるそうです。子供も気に入って、夏休みはほぼ毎日やっていました。でも、毎回、途中で失敗して怒っては、組み立てたのを全部壊していたんです。それが最近、かんしゃくを起こさずに最後まで組み立てられるようになりました。『ここはいつも失敗しちゃうからお母さんやって』って頼んできて。やりたい思いと、失敗して怒っちゃうところのバランスを上手にとろうと成長していて、うれしかったです」。

小学校と支援機関の連携

 小学校では支援学級に。「入学前に、パンダ親子療育教室や病院の先生に、どんな支援が学校で必要なのか専門家目線で伝えてもらったおかげで、配慮してもらっています。通っていたST・OT相談と学校もつながっていて。例えば、OTでアドバイスしてもらった運動を学校でも取り入れてもらっていますが、その説明もOTから学校に直接してくれたので、ありがたいですね」。

“あいまい”がしんどかった

 「診断がなくても支援は受けられていましたが、私はあいまいなままがしんどくて、ハッキリと診断をつけてほしかった。なので、小学校への入学を控えたタイミングで、専門医にかかりました。診断が出たとき、『二十歳でお薬を卒業できるようにがんばりましょう』と先生に言われて、すごくほっとしました。それだけ大変な状態なんだとお墨付きをもらえた気がして。自分を責めることもあったけれど、『うまくいけへんで、しゃあないんや』と思えたんです」。

 「私は白黒つけたかったけれど、必要な支援が受けられるなら、あいまいなままがいいという人もいると思います。それは人それぞれ。ただ、白でも黒でもグレーでも助言される対処方法は有効だと思うので、困っていることがあるなら、まずは相談してみてはと思います」。

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