がん検診のメリット・デメリットを知りましょう!
ページ番号1030151 更新日 2024年3月13日
がん検診は、早期のがんを見つけて早めに治療を行うことで、がんによる死亡率を低下させるというメリットがあります。子宮頸がん検診のように、がんになる前の異常細胞を見つけるものもあります。
一方で、がん検診の技術は目覚ましく進歩していますが、がん検診の判定や診断の結果が100%正しいというわけでもありません。
がん検診についてのメリットやデメリットをよく知った上で、健康と安心のためにがん検診を利用してください。
1 がん検診のメリット
最大のメリットは、早期発見、早期治療による救命です。
早期のがんを見つけることができます。
早期であれば、治せる可能性が高く、治療も軽く済むことが多く、患者さんにとって身体的負担、
経済的負担や時間は一般的に少なくてすみます。
早期の段階で見つけられるよう、がん検診は正しい時期(年代)から、定期的に受診することを
お勧めします。
がん以外の病気を見つけることができ、治療に結びつけることができます。
がん検診では、がんになる前段階の病変(ポリープや潰瘍、異皮上皮など)が見つかることが
あります。
軽い場合は経過を観察し、必要に応じて治療をすることで、がんになることを防ぐことができます。
安心感が得られます。
がん検診を受けて「異常なし」と判定されれば、ひとまず安心を得られます。
ですが、日本人の2人に1人はがんにかかっています。定期的な受診を欠かさないでください。
2 がん検診のデメリット
がん検診の判定・診断の結果が100%正しいというわけではありません。
がん検診の技術は目覚ましく進歩していますが、「異常なし」という判定は、「あなたの身体には
がんはありません」ということではありません。
がんの場所や種類によっては、見つけづらいこともあります。
また見落とすこともあるのが現状です。
結果的に不要な治療や検査を受けてしまうことになる可能性もあります。
【偽陽性】
がん検診で「がんの疑い」と診断されると、精密検査が必要となりますが、精密検査を受けた結果、「がんではなかった」と判定されることがあります。これを「偽陽性」といいます。
結果的には不必要な検査が行われたことになり、受診者の心理的な負担もかかりますが、精密検査を受けて初めてわかるもので、ある程度は避けようがないのが現状です。
【過剰診断】
検診で見つかるがんには、その後進行がんにならず、そのままの状況にとどまったり、生命に影響しないがんもあります。今のところ、そのようながんと普通のがんを区別することができないため、早期治療のため、このようながんにも治療が行われますが、本来この治療が不要だった可能性もあります。こうしたがんを発見することを「過剰診断」といいます。
検査によって身体に負担がかかることがあります。
胃部エックス線検査で使うバリウムによる便秘や、胃内視鏡検査による、出血や穿孔(せんこうと言って、胃や腸に穴を開けてしまうこと)、また、放射線による被ばくの問題もあります。
3 がん検診の分類
がん検診の中には、メリットがデメリットを上回り、死亡率の減少効果があると示された対策型がん検診と、それ以外の個々の受診者の状況によって選択される人間ドックなどの任意型がん検診があります。国は市町村が行うがん検診については、対策型がん検診を実施することを推奨しています。
任意型がん検診はもちろんのこと、対策型がん検診も含めて、そのメリット・デメリットを理解した上で受診することが大切です。
検診分類 |
対策型がん検診 (国が推奨しているがん検診) |
任意型がん検診 |
---|---|---|
基本条件 |
がんの死亡率を下げることを目的として、公共政策として行うがん検診 |
対策型がん検診以外のもの |
検診対象者 |
一定の年齢範囲の住民など特定された対象者。ただし無症状であり、診療の対象となる者は対象外。 |
定義されない。 ただし無症状であり、診療の対象となる者は対象外。 |
検診方法 |
死亡率減少効果が確立している方法 |
死亡率減少効果が確立している方法が選択されることが望ましい。 |
利益と不利益 |
利益と不利益のバランスを考慮。利益が不利益を上回り、不利益を最小化 | 適切な情報を提供したうえで、個人のレベルで判断する |
本市が実施しているがん検診 |
|
50歳以上、1年に1回受診可
(子宮頸がん検診の問診の結果、症状があり医師が必要性を判断した人のみ可) |
国の指針において
※1 当分の間、胃部エックス線検査については、1年に1回の実施も可
※2 視触診は推奨しないが、実施する場合はマンモグラフィ検査と併せて実施すること
とされています。
出典:厚生労働省「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針」
厚生労働省「職域におけるがん検診に関するマニュアル」
各がん検診の詳細は各がん検診のページをご覧ください。
4 がん検診を受ける際の留意点
- がん検診は適切な年齢、および適切な受診間隔で受けましょう
- 現在気になる症状がある場合には、検診を待たずに医療機関で受診しましょう
関連情報
このページに関するお問い合わせ
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