歯と食の健康講座「なるほど!お口のケアと時間でみる栄養学」を開催しました(平成30年9月)

ページ番号1016202 更新日 2022年10月21日

なるほど!お口のケアと時間で見る栄養学

歯と口腔の健康は豊かな食生活につながります。
体内時計に合わせて食事を摂ると、健康的な食生活を送ることができます。また、健康なお口でよく噛んでおいしく食べることは豊かな食生活につながります。
今回の講座では規則正しい食生活と正しいお口のケアについて【歯】と【食】の2回シリーズで学びました。

1日目「その食べ方で大丈夫?体内時計から学ぶ健康術」

  • とき:平成30年9月20日(木曜)午前10時~11時30分
  • ところ:千里山コミュニティセンター 多目的ホール
  • 講師:ヘルスケアコーディネーションオフィス保健師 阪井幸恵氏

阪井先生から、「体内時計を整えること」と「基本的な食事のバランス」についてご講演いただきました。
「体内時計」は体の1日のリズムを刻むもので、睡眠のパターンなど、さまざまな生理現象に関わっています。
体内時計の乱れは、睡眠や体調に変調を来たし、生活習慣病になりやすいなど、健康に影響を及ぼすことがあるため、阪井先生は毎日、体内時計を整える(リセットする)ことが大切だと強調されました。

体内時計を整えるためには「光」と「食事」をコントロールすることが重要で、これらのコントロールがうまくいくと身体が本来持っている力を最大限に発揮でき、ベストな体調にすることができます。
「光」と「食事」のコントロールについてまとめます。

その1:光のコントロール

メラトニンは眠りを促すホルモンです。夜暗くなることで分泌されますが、テレビやスマートフォンなどのブルーライトを浴びると分泌が妨げられてしまうので、寝る1時間前にはこれらの使用を止め、室内を暗くしてメラトニンの分泌を助けると早く眠れるようになります。また、メラトニンの分泌量は加齢によって減少するので、日中は太陽の光を浴びて活動し、寝る前には室内を暗くすることでメラトニンの分泌を減らさない事が大切です。また、昼寝は夜の眠りに影響するので、15分から30分程度にするのがポイントです。
メラトニンには老化防止、記憶力低下予防、がんの発症予防などの働きもあります。

その2:食事のコントロール

食事のコントロールには優先順位があり、基本となるのは「生活リズム」を見直して体調を整えることです。
次に「栄養バランス」を整えて必要な栄養を取り込む、最後に「栄養素」として補う必要がある場合のみサプリメント等から摂るという順番です。
朝食は体内時計をリセットし、代謝や運動機能をアップし、学力も高めてくれます。起床後2時間以内に食べるのが望ましく、家事などで後回しになる場合はオレンジジュースだけでも飲むと良いということでした。

講義の中では、体調のコンディションチェックや食生活の振り返り記録、今日から実践できるマイプランを立てる実習が取り入れられ、受講者が自身の体調や食生活について気づく良い機会になりました。また、いつ、何を食べるとよいかを出題したクイズには、受講者の皆さんも興味を持ち、楽しみながら参加していただきました。

2日目「何が真実?お口のケア」

  • とき 平成30年10月4日(木曜)午前10時~11時30分
  • ところ 千里山コミュニティセンター多目的ホール
  • 講師 吹田市歯科医師会歯科医師 久世一路氏

久世先生からは「よく噛んで食べることの大切さ」とお口の健康を保つための「お口のケア」についてご講演いただきました。

お口って大切! お口は命の入口

写真:歯と食の健康講座 歯科 会場の様子

近年、日本の平均寿命は80歳を超えていますが、介護の不要な健康寿命との差は男性で約9年、女性では約12年とされています。この健康寿命を延ばすために重要なポイントとなるのが歯と口の健康です。

厚生労働省ではよく噛んで食べる習慣をつける「噛ミング30」(カミングサンマル一口30回噛もう)と、よく噛んで食べるために自分の歯を残す「8020運動」(80歳で20本の歯を残そう)を推進しています。

噛むことで健康寿命が延びる

  • 歯と口の病気を防ぐ
  • 発声・表情が良くなる
  • 体力の向上
  • 脳の発達・認知症の予防
  • 肥満の予防を軽減
  • 胃腸の負担の軽減

など様々な健康効果を生み出します。
加齢などによる筋力低下で口腔機能が低下すると、誤嚥などの健康問題が生じることで食欲低下につながり、食欲低下によって低栄養に陥り、ひいては要介護状態になる危険性があります。
久世先生は、歯と口の健康は生涯にわたる生活の質の維持・向上に欠かせないものであると強調されました。

正しいお口のケア方法

自分の歯でよく噛んで食べるためには歯を失う原因であるむし歯や歯周病を防ぐためのお口のケアが重要です。
昨今、テレビやインターネットなどでお口のお手入れについても様々な情報が得られますが、情報の多さに何が本当なのかわからなくなってしまうことはありませんか?そこで久世先生から、歯みがきの基本のお話と、よくある質問について、詳しく解説していただきました。歯みがきのポイントについて、歯ブラシの当て方などを写真を用い、詳しく紹介されました。
最後に久世先生は、「自分の歯を守り、いつまでもよく噛んで食べられるようにするためには、お口のケアは欠かせません。お家でのケアだけでなく、かかりつけ歯科医院での歯科医師や歯科衛生士によるプロフェッショナルケアも大切です。」と、お話を締めくくりました。
講義の合間にはミニコーナーとしてお口の体操「あいうべ体操」を紹介しました。受講者の皆さんも楽しんで体操に参加されていました。

※吹田市では吹田市成人歯科健康診査などを実施しています。
年に一回、定期的に受診してお口の健康チェックを受けましょう。
詳しくはこちら
歯科健康診査(保健センターホームページ大人の検診)をご覧ください。

2日間の講座に参加した受講者の声

  • クイズがあって楽しかった。
  • 中学生の子どもの生活面にも注意できることがあった。
  • 大変勉強になった。
  • 「噛ミング30」を忘れないようにしたい。
  • 「8020」達成を目標に、今ある歯を大切にします

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健康医療部 健康まちづくり室
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