レジオネラ症発生防止対策

ページ番号1026562 更新日 2023年3月28日

不特定多数の人々が利用する施設を対象とした生活衛生対策の一環として、「入浴施設」、「冷却塔」や「加湿器」などにおけるレジオネラ属菌の発生を防止するための対策について、ご案内します。

レジオネラ症とは

 「レジオネラ症」は、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」いわゆる感染症法において、四類感染症に分類されている疾患であり、レジオネラ属菌の感染により発症します。
 レジオネラ属菌は土壌、河川、湖沼などの自然環境に生息しており、環境中では一般にその菌数は少ないと考えられますが、人工の施設や設備の中で増殖すると、感染によりレジオネラ症を発症するリスクがあります。人から人へ感染した事例は報告されていません。

入浴施設におけるレジオネラ症発生防止対策

循環式浴槽の設備が適正に管理されていないと配管内部で生物膜(バイオフィルム、ぬめり)が形成され、その中に生息するアメーバなどの微小な生物にレジオネラ属菌が寄生し増殖します。レジオネラ症は、レジオネラ属菌に汚染された浴槽水のエアロゾルを吸入することにより感染します。
清掃・消毒等を定期的に実施し、レジオネラ属菌が増殖しないようにしましょう。

生物膜が形成しやすく、レジオネラ属菌の温床となりやすい箇所

  • 水流がほとんどなく、浴槽水が停滞しやすいところ
  • 循環による洗浄ができないところ
  • 毛髪等、汚れがたまるところ

レジオネラ属菌の温床となる箇所

維持管理方法

  • 営業時間外に循環を停止すると残留塩素濃度の低下に伴い、生物膜が形成されやすくなりますので、営業時間外も循環をするようにしましょう(やむを得ない場合は、残留塩素濃度を高めにしてから循環停止しましょう)。
  • 浴槽水の遊離残留塩素濃度は常に0.4mg/L以上を保持してください。
  • 浴槽水は毎日交換してください。(終日使用等により難しい場合は週1回以上交換してください)。
  • ろ過系統ごとに水質検査を1年に1回以上してください。
  • ろ過器を1週間に1回以上逆洗浄してください。
  • 浴槽水を循環させるための配管を定期的に消毒してください。

その他の維持管理については下記パンフレットを参考にしてください。

冷却塔におけるレジオネラ症発生防止対策

冷却塔は冷却水のエアロゾルとともに冷却水中の細菌類を空中に飛散させるので、レジオネラ症防止のための維持管理が必要となってきます。

  • 冷却塔の点検を月1回実施してください。
  • 冷却塔、冷却水管の清掃を年1回実施してください。
    冷却塔の使用開始時及び終了時に殺菌剤を用いた化学的洗浄を実施すると効果的です。
  • 定期的にレジオネラ属菌検査を実施しましょう。
  • 冷却水に殺菌剤等を継続的に添加しましょう。

特定建築物以外の建築物であっても、多数の者が利用する施設については、上記のような維持管理をするよう努めていきましょう。

加湿装置におけるレジオネラ症発生防止対策

建物内の空調設備に組み込まれている加湿装置については、水を加熱して蒸気にするスチーム式、風を当てることで水を蒸発させる気化式、超音波で水を水蒸気にする超音波式、加熱した水を気化や超音波で水蒸気にするハイブリッド式などがあります。
加湿装置内に水が停滞しているところがあるとレジオネラ属菌が繁殖する危険性がありますので、維持管理が必要となってきます。

加湿器方式

維持管理方法

  • 加湿装置の点検を月1回実施してください。
  • 加湿装置の清掃を年1回実施してください。

特定建築物以外の建築物であっても、多数の者が利用する施設については、上記のような維持管理をするよう努めていきましょう。

ポータブル加湿器について

 ポータブルの加湿器はタンク内の水を水蒸気にし、室内を加湿するものです。レジオネラ属菌は60℃では5分で死滅するので、タンク内の水が加熱されるスチーム式やハイブリッド式の加湿器は、レジオネラ汚染のリスクが低いとされていますが、加湿器を使用する際には、タンクの内部を洗浄し、常に清潔な状態にしておくようにしましょう。

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健康医療部 衛生管理課
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