肺がんの基礎知識
ページ番号1016713 更新日 2022年9月21日
肺がんはここ数十年で急増しています。1998年に胃がんを抜いて以来、がん死亡原因のトップです。肺がんの最大の原因はたばこです。ただし、喫煙しない人にも肺がんは発生します。
肺がん検診について
肺がん検診は、肺全体を撮影する胸部エックス線検査と喀痰細胞診が行われます。ただし、喀痰細胞診は50歳以上で、問診の結果、喫煙指数が600以上の方(喫煙指数=喫煙本数×喫煙年数)が対象です。
肺がん検診の精密検査について
精密検査の方法は、疑わしい部位、悪性の可能性の有無により選択されます。
胸部CT検査
病変が疑われた部位を、CTによって詳しく撮影します。
気管支鏡検査
気管支鏡を口から気管支へ挿入して、病変が疑われた部位を直接観察します。
必要に応じて細胞を採る検査を行います。採取した細胞は、悪性かどうか調べます。
こんな症状が長く続く人はすみやかに医療機関へ
なかなか治りにくいせきやたん、血痰、また風邪症状が続くなどが肺がんの症状です。ただし、初期では症状が出ないことが多いです。
- がんを克服するための最大のポイントは「早期発見・早期治療」です。
- 毎年1回肺がん検診を受けましょう。
- 検診結果で要精密検査と判定されたら、必ず精密検査を受けましょう。
肺がんとたばこについて
日本の研究では、がんの死亡のうち、男性で40%、女性で5%は喫煙が原因だと考えられています。特に肺がんは喫煙との関連が強く、肺がんの死亡のうち、男性で70%、女性で20%は喫煙が原因だと考えられています。
たばこを吸う本人以外がたばこの煙にさらされることを「受動喫煙」といいます。たばこの煙には、喫煙者が吸い込む主流煙、煙の先から出てくる副流煙があります。副流煙には主流煙よりも多くの有害物質が含まれています。
たばこを吸う人と同居することによる受動喫煙で、肺がんになる、または肺がんで死亡する危険性は20~30%上がるとされています。
禁煙について
禁煙することが難しいのは、意志の問題ではなく、ニコチンに対する依存が原因です。禁煙により、そこから離脱する際にはさまざまな心理的、生理的な症状(イライラ、苦痛、不安、眠気、あくび、だるさなど)が現れます。しかし、これらの症状はタバコを吸うことで消失するため、禁煙が困難となっているのです。
あなたが健康であるうちに、あなたとあなたの大切な人のために禁煙することをお勧めします
禁煙のための補助薬にはニコチンガム、ニコチンパッチ、バレニクリンがあります。これらの薬は禁煙後の離脱症状をおさえ、禁煙を助けてくれます。正しい使用法を守りましょう。
(1)ニコチンガム
口の中の粘膜からニコチンを吸収させるガム製剤です。かみ方は普通のガムと異なりますので、十分に理解してから使用しましょう。薬局、薬店で購入できます。
(2)ニコチンパッチ
ニコチンを皮膚から吸収させる貼り薬です。1日1回、上腕やおなか、背中などに貼ります。皮膚のかぶれを防ぐため、毎日張る場所を変えるとよいでしょう。薬局、薬店で購入できます。医療機関での受診の場合、健康保険が適用されます。
(3)バレニクリン
ニコチンを含まない飲み薬です。最初1週間は喫煙をしながらバレニクリンを服用することになりますが、バレニクリンの効果で喫煙本数が減少するので、スムーズに禁煙の導入が図れます。医療機関での処方が必要です。健康保険が適用されます。
※(2)と(3)は健康保険が適用されますが、対象となる条件があります。
禁煙相談
保健センターでは、保健師による禁煙相談を実施しています。
詳細は下記をクリックしてください。
禁煙相談
たばこに関するリンク先
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