吹田の教育のいま〔市報すいた 令和7年(2025年)6月号〕
ページ番号1039245 更新日 2025年5月30日
吹田の教育のいま
◆問い合わせ/教育総務室(朝日町 電話6155-8063 ファックス6155-8077)
小学校の給食づくりの舞台裏
米粉カレーライスができるまで
吹田市では、子供たちが出来たての給食を食べられるよう、各小学校内に併設された調理場で調理員が日々、奮闘しています。千里第二小学校の給食づくりの舞台裏を紹介します。
8:00 材料(1180人分!)到着 調理スタート!
玉ねぎ64キログラム、じゃがいも73キログラム…と、野菜だけでも大量
まずは検収。食中毒などのトラブルが起こったときに、後から検証できるよう、各材料を50グラムずつ保存しておきます
ココに注目 あたたかい給食を届けるための段取り
子供たちに出来たての給食を食べてもらうには、出来上がりが早すぎるのも困りもの。効率的な進行には、提供時間から逆算して考えた工程表が欠かせません。これで食材の動線、作業の順序がひと目で分かります。
8:15 野菜を洗う&切る
どの野菜も必ず3度洗い。土や泥などを洗い流します
玉ねぎの皮むきも手作業で
ココに注目 スゴ技!調理機材
根菜類の皮を粗くむく機械。じゃがいも10キログラムの皮むきが3分で!仕上げはピーラーでの手作業が必要となるものの、これだけで時短に。
大きくカットした玉ねぎや人参をレーンに載せると、薄切りや、いちょう切りに。
9:30 玉ねぎを炒める
玉ねぎ64キログラムのうち3分の1の量をあめ色になるまで、じっくり丁寧に炒めます。
ココに注目 当たるとうれしい、ラッキー人参
子供たちに給食をもっと楽しんでもらいたい。そんな調理員の心配りから始まったラッキー人参。一部の人参を星、魚、クマなど、いろいろな形にくりぬいて少しだけ入れます。1クラスに1~2人くらい当たる確率だそう。当たった子供たちはクラスでお祝いしてもらったり、シールをもらったり、学校によって楽しみ方もさまざまです。
10:00 材料を炒める
にんにく、土しょうがを炒めて香りが立ったら、豚肉、残りの玉ねぎ(3分の2量)、人参、じゃがいもの順に加え、どんどん炒めます
ココに注目 吹田のカレー誕生秘話
カレーは子供たちに大人気のメニュー。しかし、今のレシピに至るまでには長い道のりがあったそう。カレーのうまみをアップするために、玉ねぎは、あらかじめ3分の1量を長時間炒め、あめ色玉ねぎに。カレー粉も1種類だったのを、辛さの異なる2種類の粉に変えることで、味を調整。栄養教諭と調理員で何度も試作を行い、今のカレーのレシピが出来上がりました。
11:00 煮込む
別で炒めておいたあめ色玉ねぎや調味料も加え、じっくり煮込みます
ココに注目 どうして米粉?
小麦粉の代わりに米粉でとろみをつけることで、小麦アレルギーの子供たちも食べられるように工夫しています。このほかにもアレルギーの対応として、卵・乳・小麦の一部については除去食の提供をしています。たとえば、卵スープは、卵を投入する前にスープを別の鍋に取り、味を調整し除去食として提供します。
12:00 完成~!
完成したカレーを、各クラスの鍋に取り分けます。使っている大きなお玉は、1杯で約7人分!
ココに注目 一番に食べるのは…?
子供たちが食べる前に、まず校長や教頭が検食。全種類食べ、味付けやにおい、体調に異変がないかをチェックします。「給食では、みんなで食べることを楽しんでほしい。友達パワーはすごくて、苦手な食材も友達が食べているからと、頑張れる子供もたくさんいるんです」と校長の郷文子さん。
12:20 給食の時間
みんなお待ちかねの給食が到着!
給食大好き!カレーのほかに特に好きなメニューは、うずら卵と鶏肉の甘酢煮、豚キムチごはん、きんぴらごぼうです!(給食委員)
給食づくりを支える人たちにインタビュー
調理員をして22年目になりますが、子供たちの「おいしかった」の声が何よりの励みです。おいしいものを作るにはチームワークが大切。「鍋ちょっと見といて」などささいなことでも頼みやすい雰囲気づくりを心がけています。子供たちの表情を見たくて、おかわりの鍋を持ってクラスに行くことも。食べるメニュー、食べないメニューの差など、気付いたことは献立に反映できるよう栄養教諭に共有しています
(調理員・福丸さん)
栄養教諭の仕事は、給食の献立づくりから材料の選定、食育の授業など幅広いです。給食は栄養価を満たすことはもちろん、食文化を学ぶ時間でもあります。また、おいしくないと食べてもらえないので味も重要です。月に1回、献立反省会をしていて、残飯が多かったメニューは、味付けなどを見直し、子供たちにおいしく食べてもらえるよう日々、工夫をしています
(栄養教諭・保崎さん)
中学校も令和10年度中の全員給食の開始を目標に準備を進めています。
ありがとう山五小 39年の歴史に幕
児童数の減少により過小規模校となっていた山田第五小学校は、令和7年4月から山田第三小学校と統合し、昭和61年の開校から39年の歴史に幕を閉じました。また、留守家庭児童育成室も統合されました。
閉校式典を開催
3月15日、学校と保護者、地域住民で組織する実行委員会による閉校式典が山田第五小学校で開催され、児童や保護者、卒業生、地域住民などが多数来校しました。
式典後には風船飛ばしや校内を撮影できるメモリアルフォトも実施され、来校者はそれぞれの思い出話に花を咲かせていました。