令和5年(2023年)2月 市長挨拶

ページ番号1026164 更新日 2023年2月20日

市議会2月定例会の冒頭で、市長が4年間の任期の終わりを迎えるに当たり挨拶しました。

市長挨拶全文

本日ここに、令和5年度の一般会計予算を始めとする各議案の御審議をお願いするに先立ちまして、私の任期の終わりを迎えるに当たりましての御挨拶をさせていただきます。

任期中の主な取組成果につきましては、お手元の資料において、分野ごとに整理してお示ししております。ここでは、任期を通じて多大な御支援、御協力をいただきました議員各位並びに市民の皆様への感謝と、4年間を振り返っての私の思いを申し述べたいと存じます。

さて、80年を超える市政の歴史において、この4年間は本市を取り巻く社会の状況が一変し、将来にわたって語り継がれるであろう、大きな転換期となりました。

令和2年の春、本市は中核市へと移行しました。これまで広域行政が担ってきた事務を、市民に最も身近な基礎自治体である市が実施することにより、行政サービスの一層の向上を図ることができ、市の特性を生かしたまちづくりを進めているところです。

時を同じくして世界的に流行が広がった新型コロナウイルス感染症に対しては、保健所を有する中核市として、その対策に最前線で取り組んでまいりました。感染症法における位置づけの変更等に関する対応方針が決定されたものの、その出口はいまだ明確ではなく、今後も、感染拡大防止に引き続き注力する必要があります。

中核市として強化された本市の行政力及び健全な財政状況は、市民の命と暮らしをお守りし、魅力あふれるまちづくりを進める力に直接つながっています。

少子高齢化、そして人口減少が社会問題となる中、令和3年中の全国統計では、わが国の主要都市である政令指定都市及び中核市82市においても、実に9割近くで人口が減っているという深刻な状況にあります。一方で増加している自治体は本市を含む10市に過ぎません。その中でも、継続的に増加し、増加率が全国トップとなった吹田市の人口動態は、特異的な状況を示しています。今や本市は、その自治体経営基盤において、全国自治体や中央省庁に対し強固な存在感を示すに至りました。

本市においてはここ10年程度、他地域から多くの方々が転入して来られる状況が続いています。高齢化や人口減少が進む地域では、交通や買い物、医療、インフラ整備など暮らしに直結する都市機能が低下し、大都市周辺で交通利便性が高く、かつ医療 体制や教育環境が充実した、暮らしやすい地域への流出が進んでいます。

本市で見られる人口増加は一時的なものではなく、わが国が直面する人口減少社会における都市の受け皿として、これからも構造的に続くと想定しています。

そのような状況での本市行政の責務は、市民の安定した暮らしを保障することに尽きます。そして、健康・医療、子育て・教育、福祉、生活利便性といった強みを将来に向けて更に強化することです。

また、これら平時における重点的な都市経営要素に加えて、有事を想定した危機管理体制の強化を図ることが大切な責務であることから、これまでも先行的な取組や予算投入を行ってまいりました。昨年には、全国的にも稀有な先端的マネジメントシステムによる危機管理センターを設置しました。これを核として、常時、危機事態に備える体制を整えました。

災害やパンデミック、戦乱に翻弄される世界情勢は、平穏な日常が決して当たり前のものではないということを我々に教えています。

とりわけ、昨年来、平和の重要性について改めて思いを強めています。本市においても、戦禍のウクライナから避難された方を受け入れ、支援を行う中で、平和な国際社会を構築し持続するという人類共通の、そして普遍的な願いを発信する必要性を強く実感しています。

今、享受している民主的な社会、健康・医療、子育て・教育、福祉のほか、文化・芸術を始めとした日々の「当たり前の豊かさ」が絶対的なものではないことに気づかされた今、これを機会に平和を守るために何が重要で、すべきこと、してはいけないことは何かを深く考えたいと思います。

私は、市長として、多様な市民の人権を尊重することが市政運営の基本であると強く意識しております。議会との両輪による民主的運営のもと、行政力を、市民の人権尊重、幸せのために発揮する、そのような使命感を持って、チャレンジを重ねてまいりました。80年余りの市政の歴史において先人達が築いてこられた都市基盤の上に、紆余曲折はありながらも、今こうして魅力あふれる都市が形成されています。

行政がその原動力となった先進的な政策を迅速かつ効果的に進めることができましたのも、議会を始め、多くの皆様のお力とお知恵、関係者の積極的な御協力によるものです。改めて、敬意を表しお礼を申し上げます。

本定例会が私の2期目の任期では最後の議会となりますが、市民の皆様の暮らしを守り、将来を見据えた吹田のまちづくりはこれからも続きます。今後とも、その道を外れることなく、都市魅力を更に高め、ここに住まうことの幸せをお守りし続ける、持続可能な市政運営に努めてまいります。

その決意をお伝えいたしまして、今任期の終わりに際しましての御挨拶とさせていただきます。

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