第2回 景観カフェ「まちあるき編」

ページ番号1010457 更新日 2022年8月30日

みなさんで市内のステキなお家をみて歩きながら、まちなみを美しくするために我が家でも取り組めることを探していただく企画として『景観カフェ「まちあるき編」』を2010年12月8日(水曜)に開催しました。
今回はまちあるき編ということで、市内のステキなまちなみを見ていただいて、その後、参加していただいたみなさんに3テーブルにわかれて、どんなところが良かったか、なぜよかったかということについて意見交換をしていただき、最後に吹田市景観アドバイザーの藤本英子先生よりお話をいただきました。参加いただいた方へのアンケートでは、「参考になった」と、たくさん感想をいただきました。

当日のメニュー

(1)まちあるき

阪急山田駅に集合し、2グループに分かれてスタートしました。コースは、王子住宅内を通り、平成21年度景観まちづくり賞(いいでしょこのまち賞)を受賞した高町台住宅地内を見学しました。王子住宅は昭和40年から50年ごろにつくられたまちなみで、特徴としては、敷地境界を塀で囲い、おうちの中から庭園を楽しむといった日本庭園風の住宅が多いです。しかし、建てられてから40年近く経っていることもあり、お庭の樹木が道路側からでも十分に見えるほど育っているため、「壁がある」という印象よりは、「緑が多い」といった印象の方が残っています。

写真:まちあるき1

写真:まちあるき2

写真:まちあるき3

写真:まちあるき4


高町台住宅地は、平成に入ってからできたまちなみで、特徴として、西洋風庭園のようにオープン外構で、電柱や電線はなく、道路の舗装も一部をインターロッキングにして、モデル住宅のような印象でした。まち全体に統一感があり、その理由の一つとして、どのお宅もとても緑が豊富だったということです。建築されてから10年近く経って、樹木も成長しており、参加者が一番感心されていたのは、擁壁と道路の20cmほどの隙間にお花やオブジェを配置されて、とても工夫されていた点でした。「私だったらコンクリートで埋めていたかも。こんな活用の仕方があるんですね」と感心されていました。

写真:まちあるき5

写真:まちあるき6

写真:まちあるき7

写真:まちあるき8

写真:まちあるき9

写真:まちあるき10

(2)ワークショップ(おしゃべりタイム)

おしゃべりタイムでは、3つのテーブルにわかれて、「どんなお家やまちなみがステキだったか」、「なぜそのお家やまちなみがステキと思ったか」ということなどをお話いただきました。
また、おしゃべりタイムの最後には、各テーブルから出された意見をまとめて発表しあいました。

出された意見として

  1. 王子住宅は、まち全体で努力が見える。まちができてから何十年も経つが、まち全体で、緑が育っていてすばらしい。高町台住宅地の方は、大きな塀もなく、塀際の小さなスペースに緑を植えるなど、いかに緑を増やすかという工夫があって、意識の高いところなのですばらしいと思った。ここは恵まれているところだが、吹田市内にはそうでないところもいっぱいあり、行政の指導にも限界があるので、こういうものを参考にして、もっといろいろ観て、参加者はシニアの年配層が多いので、我々シニアの力の協力も合わせて、どういうまちにしていけるのかということをみんなで考えないといけないなという意見になりました。
  2. テラスハウスは、南側の生垣が連続していてとても良かった。王子住宅は、隣り合わせのお家と、ガレージを隣接させているのが良かった。高町台住宅地では、住宅地内にあるポケットパークに、太陽光パネルがあることに好感が持てた。また、擁壁前の狭小スペースを利用して、高い木と低い木を組み合わせているというところがよかった。
  3. 王子住宅は、高い塀の内側に庭が見えるが、年月の経った庭木の手入れがされていて、しっとり落ち着いた感じが好印象だった。高町台住宅地は、みんながきれいにしているので、自分もきれいにしようと思う、意識の高さを維持しているのがすばらしい。

写真:おしゃべりタイム1

写真:おしゃべりタイム2

写真:おしゃべりタイム3


また、今回高町台住宅地から参加していただいた住民の方には、以下のような感想をいただきました。
みなさんの意見を聴いてよい方向に持っていきたいという気持ちで参加した。住宅地の方はみなさん個々に努力をされて、勉強されて見栄えがいいように工夫されている。今日参加されたみなさんに見ていただいて、お褒めいただいてどうもありがとうございました。

(3)吹田市景観アドバイザー藤本英子先生のお話

まちあるきからおしゃべりタイムまでを総括して、吹田市景観アドバイザーの藤本英子先生からお話をしていただきました。

写真:藤本英子先生のお話1

写真:藤本英子先生のお話2


今日のまちなみを見て回って、まず、良いところを見すぎました。歴史の深いところはまちのテーマを見つけやすい。昔からあるものをつかって、それを活かしてまちをつくる。王子住宅は昔原っぱだったので、ゼロからのスタートをきっています。何十年かすると、地域の歴史が少しずつ積み重なってきた印象を受けました。高町台住宅地は、つくるときからあるコンセプトをもって、ある一つの考え方をもってつくられたまちなみなので、まとまりがあってきれいという印象をもちました。また、それを求めて住まれているので、住まれている方がきちっと育てていらっしゃると思います。今日見たまちなみは恵まれたケースで、吹田市全体を見ると、いろんなケースがあります。歴史が既にあって、それをまもっていく場所、まとまりをもった文化を作った場所、どうしようもないけれども、何かしないといけない場所。

まちなみとして特徴があればよいですが、どこをどう変えればよいかわからないが、どうにかしないといけない場所について、何か工夫するための手法として、4つ挙げられます。

  1. 連続させる。
    高町台では小さな工夫が連鎖していました。テラスハウスでも垣根を同じ木でつなげていました。戸建でバラバラでも、何か共通のものをつくってつないでいくというのは一つの手法。何かみんなでやろうとなったときには是非取り入れて欲しい。駐車場も擁壁(間知石積)でされていたが、一つ一つ駐車場をするとバラバラになりますが、2件まとめて穴を掘ると駐車場がまとまります。組み合わせや連続で良くなります。バラバラなものをなんらかの形でつなげると良くなります。
  2. 気持ちが伝わってくる。
    今日のまちなみを見ても、ほったらかしではなくて、少しでも手をかけたところというのは、気持ちや熱意が伝わってきます。
  3. 自分の敷地だけでなく、公共を意識する。
    特にまちかどに住んでいる方は、自分がまちかどに住んでいるということを意識して欲しい。公共からの見え方ということを意識してお庭づくりなどをすれば、ステキなまちなみが広がります。
  4. いろんな技を磨く。
    技を磨いていけば、質の高いまちなみが実現できると思う。今日のようにまちあるきをして、ステキなお家の真似をしたり、市に相談したり、まわりを見ることで技も磨けます。

また、今日のようにまちを「見て」、そのことについて人と「話して」、できることを「行動」して、行動がつながると、2人から3人で「活動」に移して、またその活動の中で「見る」、という良いサイクルでどんどん広がると、まちづくりを進められます。
どんなまちでもキーマンがいます。今日をきっかけに、最初の一歩を是非踏み出して欲しい。

参加者の声

  • 高町台住宅地のそれぞれのお家の庭の設えに感心しました。とても感性の良さを感じました。
  • たくさんのヒントがありました。ありがとうございました。
  • 町毎に個性があっておもしろい。
  • 今まで知らなかった吹田がわかり楽しかった。
  • 吹田全体のまちあるきを企画して欲しい。

また、今後もみなさんのご要望等にお答えできるような「景観カフェ」を企画していきたいと考えております。ご要望等あれば、都市整備室景観担当までお寄せ下さい!

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