天ぷら油火災の消火実験を実施しました!【北消防署】

ページ番号1019860 更新日 2022年9月7日

今回は、エアゾール式簡易消火用具(強化液タイプ)と鍋にフタをする方法で消火しました。

こんろによる火災の中で、天ぷら油による火災は、その危険性が広く知らされているにも関わらず、建物火災における出火原因で高い割合を占めています。

さらに、適切でない消火手段をとったため、逆に被害を拡大させたり、危険を伴う消火手段をとったために消火作業時に負傷するといったケースが多発しています。

一般に天ぷら油は、その温度が約360から380℃以上になれば、発火すると言われています。
天ぷら油をコンロで加熱すると、約10分で白煙が発生し、約20分後には発火点に達し、火がつきます。

天ぷら油火災の多くは、天ぷらを揚げている時に、電話や来客・洗濯の取り込みやその他の用事で台所を離れている時などのちょっとした油断が原因で発生しています。心がけ一つで火災は、予防できますが、万が一、天ぷら油に火がついた時には、次のような方法で消火しましょう。

写真:天ぷら油による火災

消火器が最も有効な消火手段です。

住宅用強化液消火器

  • 液体であるため、冷却効果に優れ再発火の危険性が少ないのが特徴です。
  • 粉末消火器に比べ、台所など狭い場所での消火に際し、薬剤放出による視界の妨げがありません。
  • 放射距離が長いため、より確実で安全に消火することができます。

エアゾール式簡易消火用具(強化液タイプ)

  • 消火性能は消火器と比較すると劣るものの、強化液タイプのものであれば十分な効果を発揮します。
  • 小さくて軽く、片手で持つことができ、使い方も簡単(キャップを外し、火元に向けてレバーを押すだけ)なことから、高齢者や体力に自信のない方にもお勧めです。
写真:噴射
火元に向けて約2~3m離れて全量噴射して下さい。
写真:コンロの火を消す
コンロの火を消して下さい。
(消火作業を開始する前に…困難であれば消火作業後、すぐに)

消火器がないときの非常手段

写真:フタを被せる
鍋の口径に合ったサイズのフタを被せます。
(空気を遮断して消火するため、隙間が開いてしまうフタでは、消火できません。)
写真:フタを持って構える
低い姿勢を取り、フタを持って構える。
(やけどに注意し、できるだけ低い姿勢を取り炎と熱気から身を守ります。)
写真:天ぷら鍋にフタを被せる
天ぷら鍋にフタを被せます。
(鍋のフタを利用して炎から身を守り鍋に近づき、フタを手前から静かに被せます。)
写真:完全にフタをする
完全にフタをします。
(フタは、被せたままにします。すぐにフタを取ると燃え出すことがあります。)
写真:コンロの火を消して下さい
コンロの火を消して下さい。
(消火に成功しても、天ぷら油の温度が高いままですと、再発火します。)
写真:やけどをしない工夫
参考:やけどをしない工夫
(最も炎に近づく腕には、水で濡らしたタオルを巻くなどやけどには、十分に注意して下さい。)

危険‼ 絶対にしないで‼

  • 座布団や布団を掛ける
    一瞬火が消えたように見えますが、座布団や布団に火が燃え移ります。
    また、バランスを崩して鍋をひっくり返してしまい火災が拡大します。
  • 水をかける
  • 鍋に野菜を入れる
    水をかけると水が一気に沸騰して水蒸気になり、はずみで油が飛び散るため非常に危険です。
    野菜などを入れた際にも同じ現象が起こります。
  • 鍋を移動する
    持ち出そうとして途中で鍋を落としたり、油をこぼしてしまったりして負傷します。
    その結果、家具などに火が燃え移り、火災が拡大します。

炎が天井に届くと火災が一気に拡大します。消火は困難ですので、避難を最優先して下さい。

火災予防のポイント

  • 料理中は、その場を離れない
  • その場を離れるときは、火を消して
  • 油の量が少ないほど、発火までの時間が短くなるので注意‼

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〒565-0855 大阪府吹田市佐竹台1丁目6番3号(総合防災センター(DRC Suita) 4階)
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