事業所規制(水質)

ページ番号1002995 更新日 2022年11月30日

水質汚濁防止法及び大阪府生活環境の保全等に関する条例では、特定(届出)施設を設置する工場や事業場から公共用水域に排出される排出水に対し、物質の種類ごとに排水基準や総量規制基準が定められており、排出者は排水基準や総量規制基準を遵守する必要があります。

排水基準や総量規制基準が適用されるときは、排出水の汚染状態や排出水の汚濁負荷量を測定し、その記録を保存する必要があります。また、有害物質使用特定施設又は有害物質貯蔵指定施設の設置者は、配管等付帯設備について構造基準等を遵守する必要があり、施設の構造・設備、使用の方法等について、定期に点検し、その結果を記録し保存しなければなりません。

なお、特定(届出)施設及び有害物質貯蔵指定施設を設置等する場合は、事前に届出が必要です。また、一定規模以上の工場や事業場に特定施設を設置等する場合は、瀬戸内海環境保全特別措置法による許可制度が適用されます。

※令和2年4月1日から、中核市移行に伴い、瀬戸内海環境保全特別措置法に基づく事務が移譲されました。

水質汚濁防止法の規制

届出対象施設

施設の種類 定義 届出対象施設
特定施設 人の健康に係る被害を生ずるおそれがある物質(有害物質)又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがある物質(水素イオン濃度、生物化学的酸素要求量等)を含む汚水又は廃液を排出する施設で政令で定めるもの。

なお、有害物質をその施設において、製造し、使用し、又は処理する特定施設は、有害物質使用特定施設になります。

水質汚濁防止法施行令別表第1
指定地域特定施設 水質汚濁防止法第2条第3項で規定されている施設 処理対象人員が201人以上500人以下のし尿浄化槽
有害物質貯蔵指定施設 有害物質を貯蔵する施設であって、当該施設から有害物質を含む水が地下に浸透するおそれがあるものとして政令で定めるもの 水質汚濁防止法施行令第4条の4

届出

工場又は事業場の規模の大小や排水量の多少に関わらず、特定施設等を設置している又は設置しようとする工場又は事業場のうち、以下に該当する場合は届出が必要です。

  1. 公共用水域に排出水を排出している又は排出しようとする工場又は事業場
  2. 特定地下浸透水を地下に浸透させている又は浸透させようとする工場又は事業場
  3. 有害物質使用特定施設又は有害物質貯蔵指定施設を設置している又は設置しようとする工場又は事業場

なお、公共用水域に排出される水の1日当たりの最大量が50立方メートル以上の工場又は事業場が、特定施設を設置又は変更する際には、瀬戸内海環境保全特別措置法による許可制度が適用され、許可後でなければ着工できません。

届出の種類 届出が必要な場合 届出時期
設置届 新たに届出対象施設を設置しようとする場合 工事着手予定日の61日以上前
使用届 法令の改正等によって新たに届出対象施設となった場合 届出対象施設となった日から30日以内
変更届 届出対象施設の構造、設備又は使用の方法などを変更しようとする場合 変更工事着手予定日の61日以上前
氏名等変更届 届出者の氏名又は住所などを変更した場合 変更後30日以内
承継届 届出対象施設を譲渡もしくは借受け、又は相続、合併もしくは分割により承継した場合 承継後30日以内
廃止届 届出対象施設を廃止した場合 廃止後30日以内
汚濁負荷量測定手法届 1日当たりの平均的な排出水の量が50立方メートル以上である場合又は測定手法を変更する場合 あらかじめ
  • ※届出様式は、届出様式・要領等でダウンロードできます。
  • ※届出のしおりは、大阪府ホームページでダウンロードできます。

排水基準

特定施設を設置する工場又は事業場(特定事業場)から公共用水域に排出される排出水に排水基準が適用されます。
大阪府域では、水質汚濁防止法に基づく排水基準(一律基準)に対し、条例による法より厳しい排水基準(上乗せ、横だし基準)を適用しています。
生活環境項目は、公共用水域に排出される1日当たりの平均的な排出水の量が30立方メートル以上(窒素含有量及びりん含有量は50立方メートル以上)の工場又は事業場に、有害項目は工場又は事業場から公共用水域に排出される全ての排出水に適用されます。

総量規制基準

化学的酸素要求量については瀬戸内海環境保全特別措置法第5条第1項に規定する区域のうち大阪府の区域に、窒素含有量及びりん含有量については水質汚濁防止法施行令別表第2第3号のロに掲げる大阪府の区域にある特定事業場で、公共用水域に排出される1日当たりの平均的な排出水の量が50立方メートル以上のものに総量規制基準が適用されます。

自主測定

特定事業場に排水基準が適用されるときは、排出水の汚染状態(届出た排水基準が定められている項目について年1回以上)を測定し、その記録を3年間保存する必要があります。また、特定事業場に総量規制基準が適用されるときは、排出水の汚濁負荷量を測定し、その記録を3年間保存する必要があります。

構造基準等

有害物質使用特定施設又は有害物質貯蔵指定施設の設置者は、施設の設置場所の床面及び周囲、施設本体に付帯する配管・排水溝等及び地下に設置されている有害物質貯蔵指定施設の構造等並びに使用の方法に関する基準を遵守しなければなりません。

定期点検

有害物質使用特定施設又は有害物質貯蔵指定施設の設置者は、施設の構造・設備、使用の方法等について、施設の構造、設備の種類、又は講じられている措置等に適応した点検頻度で定期に点検し、その結果を記録し、3年間保存しなければなりません。

リンク

大阪府生活環境の保全等に関する条例(府条例)の規制

届出対象施設

施設の種類 定義 届出対象施設
届出施設 人の健康に係る被害を生じるおそれがある物質(有害物質)又は生活環境に係る被害を生じるおそれがある物質(水素イオン濃度、生物化学的酸素要求量等)を含む汚水又は廃液を排出する施設で府条例規則で定めるもの 府条例施行規則別表第10

届出

工場又は事業場の規模の大小や排水量の多少に関わらず、届出施設を設置している又は設置しようとし、公共用水域に排出水を排出している又は排出しようとする工場又は事業場は以下の届出が必要です(水質汚濁防止法に基づく特定施設を設置している又は設置しようとする場合は、府条例に基づく届出は不要です)。

届出の種類 届出が必要な場合 届出時期
設置届 新たに届出対象施設を設置しようとする場合 工事着手予定日の61日以上前
使用届 法令の改正等によって新たに届出対象施設となった場合 届出対象施設となった日から30日以内
変更届 届出対象施設の構造、設備又は使用の方法などを変更しようとする場合 変更工事着手予定日の61日以上前
氏名等変更届 届出者の氏名又は住所などを変更した場合 変更後30日以内
承継届 届出対象施設を譲渡もしくは借受け、又は相続、合併もしくは分割により承継した場合 承継後30日以内
廃止届 届出対象施設を廃止した場合 廃止後30日以内
  • ※届出様式は、届出様式・要領等でダウンロードできます。
  • ※届出のしおりは、大阪府ホームページでダウンロードできます。

排水基準

届出施設を設置する工場又は事業場(届出事業場)から公共用水域に排出される排出水に排水基準が適用されます。
生活環境項目は、公共用水域に排出される1日当たりの平均的な排出水の量が30立方メートル以上(窒素含有量及びりん含有量は50立方メートル以上)の工場又は事業場に、有害項目は工場又は事業場から公共用水域に排出される全ての排出水に適用されます。

自主測定

届出事業場に排水基準が適用されるときは、排出水の汚染状態(届出た排水基準が定められている項目について年1回以上)を測定し、その記録を3年間保存する必要があります。

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瀬戸内海環境保全特別措置法の規制

公共用水域に排出される水の1日当たりの最大量が50立方メートル以上の工場又は事業場が、特定施設を設置又は変更する際には、瀬戸内海環境保全特別措置法による許可制度が適用され、許可後でなければ着工できません。なお、本法に基づく許可対象事業場等は、水質汚濁防止法及びダイオキシン類対策特別措置法による届出の必要はありません。

対象施設

  • 水質汚濁防止法に基づく特定施設(水質汚濁防止法施行令別表第1)
  • ダイオキシン類対策特別措置法に基づく特定施設(ダイオキシン類対策特別措置法施行令別表第2)

申請・届出

申請・届出種類 申請・届出が必要な場合 申請・届出時期
設置許可申請 新たに特定施設を設置しようとする場合 設置前
使用届 法令の改正等によって新たに届出対象施設となった場合 届出対象施設となった日から30日以内
構造等変更許可申請 許可に係る特定施設の構造、使用方法等を変更する場合 変更前
構造等変更届 上記構造等変更項目のうち参考となるべき事項(軽微なもの)を変更した場合 変更後30日以内
排出水の汚染状態等変更届 用水及び排水の系統などで、許可に係る排出水の汚染状態(排水系統別の汚染状態を含む。)のみに変更があった場合 変更後30日以内
氏名等変更届 届出者の氏名又は住所などを変更した場合 変更後30日以内
承継届 特定施設を譲渡もしくは借受け、又は相続、合併もしくは分割により承継した場合 承継後30日以内
廃止届 特定施設の使用を廃止した場合 廃止後30日以内
  • ※特定施設の設置、変更の許可に必要な手続きの期間は、申請書および事前評価書の記載事項が満たされた段階から3ヵ月程度です。許可された後でなければ工事に着手できません。
  • ※届出様式は、届出様式・要領等でダウンロードできます。
  • ※届出のしおりは、大阪府ホームページでダウンロードできます。

事前評価書(事前評価に関する書面)

特定施設を設置したり、汚濁負荷量が増加するような変更を行おうとする場合等は、設置許可申請書や構造等変更許可申請書だけでなく事前評価書(事前評価に関する書類)の提出も必要です。

審査基準等事前評価書(事前評価に関する書面)

特定施設を設置したり、汚濁負荷量が増加するような変更を行おうとする場合等は、設置許可申請書や構造等変更許可申請書だけでなく事前評価書(事前評価に関する書類)の提出も必要です。

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水質事故時の措置

次に掲げる事故が発生し、人の健康又は生活環境に係る被害が生ずる恐れがある場合、直ちに応急措置を講じるとともに、速やかに事故の状況及び講じた措置の概要を届け出なければなりません。

届出

事業場の概要 事故により排出及び浸透する水の種類 排出先 根拠条文
特定事業場

有害物質を含む水、排水基準に適合しない

おそれがある水

公共用水域に排出

地下に浸透

水濁法第14条の2

第1項

指定事業場 有害物質又は指定物質を含む水

公共用水域に排出

地下に浸透

水濁法第14条の2

第2項

貯油事業場 油を含む水

公共用水域に排出

地下に浸透

水濁法第14条の2

第3項

特定事業場

届出事業場

汚水又は廃液 公共用水域に排出

府条例第64条第1項

届出事業場 有害物質を含む水 地下に浸透

府条例第80条第1項

※届出様式は、大阪府ホームページでダウンロードできます。

用語の解説

公共用水域

河川、湖沼、港湾、沿岸海域その他公共の用に供される水域及びこれに接続する公共溝渠、かんがい用水路その他公共の用に供される水路(公共下水道及び流域下水道であって、終末処理場を設置しているもの(その流域下水道に接続する公共下水道を含む)を除く)のことです。

特定地下浸透水

有害物質を、その施設において製造し、使用し、又は処理する特定施設を設置する特定事業場から地下に浸透する水で有害物質使用特定施設に係る汚水等(これを処理したものを含む)を含むもののことです。

このページに関するお問い合わせ

環境部 環境保全指導課
〒564-8550 大阪府吹田市泉町1丁目3番40号 (高層棟1階 131・132番窓口)
電話番号:
【環境保全担当】 06-6384-1850
【産業廃棄物指導担当】 06-6384-1799
ファクス番号:06-6368-7350
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