令和4年1月号市報すいた 市長コラム「悩むな、考えろ」

「どこに就職して何をしたいのか全く分かりません。いい就職先とは何ですか？」ある大学の講義で質問を受けました。そのあまりに真剣なまなざしに苦笑しつつも、こう答えました。
「近い将来、苦境に立たされた時に踏ん張れるのか、言い訳して逃げてしまうのか。これは、見聞を広め、深く考え抜いた末に自力で決断したかどうかによりますね。あなたは今、その分岐点に立っています」と。
裕福になりたい、名誉が欲しい、幸せな家庭を築きたい、一人でいる自由を大切にしたい、競争に勝ちたい、社会に貢献したい…、さまざまな思いがあることでしょう。
大人は歳を重ねるにつれ、求めるものや生き方が変化することを知っています。「幸せ」が必ずしも「成功」の先にあるとは限らないことも。
未熟な時代にこそ、本を読み、旅に出て人と出会い、考え議論し、世の原理や真実のかけらに触れる。そして大切にしたい生き方に確信を持った上で、職業を選ぶこともできますね。
社会は不条理に満ちています。その一つ一つと戦う道もあるでしょう。それも含め、あなたはどう生きたいのですか？
年の初め、悩める若者に元プロゴルファー岡本綾子さんの言葉を贈ります。
「悩むな、考えろ」

• 音声ファイル （mp3 359.2KB）