令和7年(2025年)2月 施政方針

ページ番号1037834 更新日 2025年2月17日

市議会令和7年(2025年)2月定例会の冒頭で、市長は市政運営に対する基本的な姿勢・理念を示す施政方針を表明しました。

施政方針全文

令和7年度の当初予算をはじめ、各議案のご審議をお願いするに当たり、市政運営の基本方針や新年度の展望を、市民の皆様にお伝えいたします。

今年は阪神淡路大震災から30年、また戦後80年にあたります。大規模自然災害や、深刻さを増す気候変動、世界各地での武力紛争などを目にすると、私たちの暮らしと幸せをいかにして守っていくべきなのか考えさせられます。

1970年万国博覧会のテーマ「人類の進歩と調和」で示そうとした未来像は、単なる技術の進歩と利便性の向上だけではなかったはずです。今年、再び大阪の地で日本国際博覧会が開催されます。半世紀の時を経て、社会はいかに進歩し、どのような調和が図られたのでしょうか。
私たちは何を反省し、どのように転換を図らねばならないのか。私自身、吹田市政をお任せいただいてから10年、一貫してこの思いを胸に市政運営に取り組んでまいりました。

本市の人口は、この10年で約2万人増え、現在も増加傾向にあります。特異的とも言うべき恵まれた自治体においてこそ、まちの環境を守り、より豊かにするとともに、そこに暮らす人々の日々の生活をお支えし、命をお守りすることなど、広い意味での福祉力を発揮し続けなければなりません。
その責務を果たすべく、熱意、知恵、戦略、財政力をもって施策を進めてきたことで、本市の市民満足度は向上しました。さらなる努力を惜しまず、強みをさらに高めていく決意のもと、以下、申し述べます。

市政は民主的で清新、健全でなければなりませんが、残念ながら、様々な自治体における問題の報道が続き、行政、議会に対する社会の目が厳しさを増しています。
昨年、パワハラをなくし職員を守る断固とした姿勢を「ゼロハラ」として示し、取組を強化することを明確にしました。ハラスメント行為は人権意識の低さから生じます。健全な市政運営を行うには、組織が健全でなければならず、職員には高い人権意識とモラルが求められます。併せて職員が外部から受けるハラスメントに対しても毅然として対応し、雇用者責任を果たしてまいります。

子供を取り巻く社会のあり方が大きく、急速に変わりつつある状況において、わが国の小中学校でも大きな変化が起こっています。いじめ、不登校、デジタル化への対応、過度な要望、これらに伴う教員の負担増、教職志望者の減少など、教育現場は看過できない厳しい状況となっています。
そのような中で「吹田市の子供の教育は吹田市が責任を持つ」という覚悟を持って、「教員の働き方改革グランドデザイン」を策定しました。
これにより、教員が働き甲斐を持って能力を発揮できる環境を整えることで、多様な児童・生徒一人ひとりに応じた質の高い教育を提供することを目指します。
また、昨年、DRC Suitaに新たに開設した教育支援教室「あるくの森」において、引き続き不登校児童・生徒の支援に取り組んでまいります。さらに、児童館の機能強化など子供の多様な居場所づくりも進めてまいります。

中学校の全員給食については、国立循環器病研究センターや国立健康・栄養研究所が立地する北大阪健康医療都市「健都」の強みを活かし、生活習慣病予防の基礎づくりにつながる給食の提供を実現する準備を進めます。

いよいよ団塊の世代が全員75歳以上となる2025年を迎えました。介護予防や健康づくりの重要性が増す中、実効性ある施策を推進し健康寿命のさらなる延伸を図ります。
また、手話言語等促進条例の理念の下、職員が3つの手話「こんにちは」「ありがとう」「よろしくお願いします」を身につけることを第一歩とし、障がい者の情報取得、コミュニケーションの円滑化を推進するため様々な取組を進めてまいります。

本市は、災害現場での経験を活かし、危機管理能力の強化に努め、全国トップレベルの体制を整備してまいりました。
昨年は、地震と豪雨により甚大な被害を受けた輪島市に、復旧支援協定も締結の上で、延べ800人を超える応援職員を送っています。この活動は、応急復旧対応における基礎自治体間の連携の重要性を示唆し、国にも強く認識されるに至りました。南海トラフなどの大規模災害に対しては、本市も含め、一自治体の対応力には限界があります。市民の命をお守りするため、利他的な思いに基づく自治体間連携をさらに進めてまいります。

高い都市魅力を持つ本市では住宅開発が続いています。新たな開発行為による周辺への負の影響を最小化し、よりよいまちとなるよう誘導してまいります。また、土地区画整理事業や市街地再開発、公園再整備などのまちづくり事業に、将来を見据えながら、着実に取り組んでまいります。
さらに、私たちの日常を彩る文化・芸術、スポーツなどをともに楽しめる環境を大切にし、豊かな暮らしをお支えしてまいります。
これらの取組により、さらに市民満足度の向上を図ってまいります。

本市が各施策を迅速かつ効果的に進めることができているのも、議会をはじめ、多くの皆様のお力とお知恵、ご協力によるものです。改めて感謝申し上げます。

第4次総合計画の下、本市に住まう皆様が日々の幸せと誇りを実感できるまちづくりに、全力を傾注する決意を表明し、令和7年度に向けた施政方針といたします。

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