G20財務大臣・保健大臣合同セッションに参加する保健大臣等による北大阪健康医療都市(健都)の視察について
ページ番号1016101 更新日 2022年9月21日
令和元年(2019年)6月28日(金曜)、大阪市内で開催されるG20財務大臣・保健大臣合同セッションに参加するため来日されていた各国の保健大臣等が、北大阪健康医療都市(健都)を視察されました。視察では、同セッションのテーマであるユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC※)や高齢化への対応に関し、先進的な取組を行っている健都構想について紹介しました。
当日の視察の様子をご報告します。
※UHC…「全ての人が適切な予防、治療、リハビリ等の保健医療サービスを、支払い可能な費用で受けられる状態」を指します。
視察の概要
- 日時
- 令和元年(2019年)6月28日(金曜)15時30分~17時00分
- 場所
- 市立吹田市民病院、健都レールサイド公園
- 参加国
- 下記の13ヵ国(保健大臣参加は8ヵ国)
オーストラリア(副次官)、中国、カナダ、インド、イタリア、韓国、ロシア、南アフリカ、米国(次官補)、オランダ(次官)、シンガポール(副大臣)、スペイン、ベトナム
(※太字は保健大臣が参加した国) - 地元側
-
- 厚生労働省 医務技監 鈴木 康裕
- 吹田市長 後藤 圭二
- 摂津市長 森山 一正
- 大阪府 商工労働部 成長産業振興室 副理事 池田 純子
- 国立循環器病研究センター
- 予防検診部 部長 宮本 恵宏
- 移植医療部 部長 福嶌 教偉
- 産学連携本部 室長 赤川 英毅 ほか
当日の様子
1 プレゼンテーションの実施会場である市立吹田市民病院へご到着
保健大臣の皆さまが大阪市内から市立吹田市民病院にご到着。
吹田市・摂津市両市長、厚生労働省医務技監らによるお出迎えのもと、会場である市民病院の講堂に、続々と入場されました。
冒頭に吹田市・摂津市両市を代表して、後藤圭二 吹田市長が、英語にて歓迎のご挨拶。
長生きをして良い人生を送り、幸福で安らかな最期を迎えるという意味の「大往生」という日本語を紹介しながら、健康寿命の延伸に向けて、まちを挙げて取り組んでいる特別なプロジェクトについてご紹介すると述べました。
2 日本の保健医療施設等に関するプレゼンテーション
次に、鈴木医務技監から、日本の保健医療施策等についてご説明。
日本はG7諸国の中で「最も長い健康寿命」を実現しているとし、高齢化に伴う社会保障への影響について触れながら、2040年に向けた日本の健康寿命の延伸のための取組を紹介されました。その概要は以下のとおりです。
- 各国共通の課題である高齢化について、日本の状況と各国との比較を行うとともに、社会保障への影響について説明。
- 社会保障制度を維持していくためには、元気な高齢者を増やして、制度に「支えられる側」から、制度を「支える側」に移っていただくことが重要。そのため、日本では、
- 70歳までの就労機会の確保
- 健康寿命を3年以上延伸し75歳以上にすること
- 医療・福祉サービスの生産性を5%以上改善すること
- 日本は、G7諸国の中で「最も長い平均寿命」を達成するだけではなく、「最も長い健康寿命」も実現。これは、日本の食生活や社会のつながりといった文化的なものに加えて、「急速な高齢化」といった課題を解決していくために、早くからユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の構築・整備に取り組んできたことも大きい。
- その他、具体的な取組内容として、ソーシャルマーケティングを活用したがん検診の受診勧奨、慢性腎臓病の重症化予防、住民主体の通いの場の拡充、テクノロジーの活用などを紹介。
3 北大阪健康医療都市(健都)に関するプレゼンテーション
続いて、後藤市長から、健都のまちづくりについてご説明。
健都のまちづくりの根底にある考え方や基礎自治体が「健康・医療」のテーマに取り組む意義、健都の各エリアの概要などを説明しました。その概要は以下のとおりです。
(プレゼンテーション資料は次のリンクをご覧ください)
- 単に寿命を延ばせば幸福につながるということではなく、健康寿命を延伸することが重要。そのためには、ライフサイクルを通じて、運動、食、禁煙など日常生活の中に予防に資する取組を組み込んでいく必要があり、だからこそ基礎自治体が取り組む意義がある。
- 健都のまちづくりのポイントは、
- 国立循環器病研究センターと国立健康・栄養研究所という2つの核となる国立の研究機関が存在していること
- 両研究所とともに、健康・医療関連企業がクラスターを形成することにより、オープンイノベーションを推進する環境を整備していること
- 健康・医療クラスターに加えて、住宅や公園など、新たなサービスを実証する様々なフィールドを整備していること
- その他、健都の各エリアの取組を個別に紹介。
会場には、根本匠厚生労働大臣にも駆けつけていただき、歓迎のご挨拶をいただきました。その概要は以下のとおりです。
- 今、日本では、健康寿命を延ばすこと、医療や介護が必要になっても住み慣れた地域で暮らし続けること、地域包括ケアシステムの構築を目標に、様々な施策を展開している。
- ここ健都では、こうした目標に向け、行政が、研究機関や民間事業者と連携し、地域の住民を巻き込んだダイナミックなまちづくりが進んでいる。このため、今回のエクスカーションの場に選定した。
- 夜に開催される財務・保健大臣合同セッションでは、皆様からのUHCの達成に向けた自国の課題や経験を聞かせて頂くことを楽しみにしている。
4 国立循環器病研究センターによる展示ブースの見学
プレゼンテーション終了後、国立循環器病研究センターによる展示ブースの見学が行われました。
ブースでは、国立循環器病研究センターにより、
- 国循とマンションが連携し、住人のバイタルデータを収集・蓄積し、国循がそれを分析・研究するとともに日々の健康状態について助言を行う健康管理システムの取組
- 塩をかるく使っておいしさを引き出す減塩の新しい考え方である「かるしおプロジェクト」の取組
- 企業との共同開発を行った人工補助心臓や国循における心臓移植の現状
などについてプレゼンテーションが行われ、参加された皆さまも興味深く聞いておられました。
また、展示ブースでは、JR西日本不動産開発株式会社作成の大型のPRパネルにより、健都のまちを大きくアピール。
展示ブースの様子は、国立循環器病研究センターのホームページでも紹介されています。
約1時間にわたる市立吹田市民病院でのプログラムを終え、保健大臣の皆さまは、健都レールサイド公園の見学のため、バスで出発されました。
5 健都レールサイド公園 現地視察
保健大臣の皆さまを乗せたバスは、市民病院を出発し、健都レールサイド公園へ。
健都レールサイド公園では、再び後藤市長がお出迎えし、2班に分かれて健康増進広場を見学されました。
はじめに、健都レールサイド公園の特徴として、国立循環器病研究センターや市立吹田市民病院の監修・協力を受け、利用者自らが予防・健康づくりに取り組むことができる公園として整備したこと、園内には27基の健康遊具や複数のウォーキングコースを整備していることなどを説明しました。
その後、健康遊具ゾーンを、デモンストレーションを交えながらご紹介しました。誰もが安全で効果的に健康づくりができるよう、使用する目的や運動強度に応じて6つのエリアに分けるとともに、使用する順番を表した矢印を足元に描いていることなどを説明しながら、エリアごとに順番に回りました。
職員が行うデモンストレーションに各国の保健大臣の皆さまはカメラやスマートフォンを片手に興味津々。中には写真を撮るために「もう一度デモンストレーションを!」とアンコールをお願いされる方もいました。
最後に最も運動強度が強いエリア(トレーニングエリア)を紹介し、公園のデモンストレーションは終了。
保健大臣の皆さまは、健都のまち全体を周遊するバスツアーに出発されました。
周遊ルートは下記のとおりで、車内では厚生労働省の職員から、健都のパンフレットを用いて各施設の概要を説明していただきました。(高齢者向けウェルネス住宅については、市立吹田市民病院から健都レールサイド公園までの移動の間に概要を説明)
(健都のパンフレットはこちら)
(周遊ルート)
健都レールサイド公園出発→VIERRA岸辺健都→国立循環器病研究センター→健都イノベーションパーク→都市型住宅→おおさか健都ハウス→大阪市内へ
なお、各国の保健大臣等に対しては、お土産として以下の資料、グッズ等をお渡ししました。
- 健都ロゴマークのついた布バッグ
- 健都パンフレット(英語版)
- 吹田市シティプロモーション冊子(&クリアファイル)【吹田市より】
- 「すいたん」タオル【同上】
- 「かるしお」紹介冊子【国立循環器病研究センターより】
- 「かるしお」ふろしき【同上】
- 摂津市シティプロモーション冊子(&クリアファイル)【摂津市より】
- 「セッピィ」「なす丸くん」ピンバッヂ【同上】
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このページに関するお問い合わせ
健康医療部 健康まちづくり室
〒564-0072 大阪府吹田市出口町19番3号(吹田市保健所内)
電話番号: 【総務・健都・健康づくり・DH・企画担当】06-6384-2614
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