人&ライフ

東京2020パラリンピック出場選手 竹村明結美さん(22歳、山田東1丁目)、母 陽子さん

親子二人三脚でパラリンピックへ

 東京2020パラリンピック陸上女子400mT38(両上肢・両下肢のどこかに筋緊張亢進などの最小の障害基準のいずれかが認められる立位競技者のクラス)に出場し、颯爽とトラックを走り抜けた。ふだん、竹谷町にある総合運動場で母の陽子さんと練習に励む竹村明結美選手だ。

 竹村選手は生後5か月のとき、心肺停止となり心臓マッサージ、人工呼吸により一命は取り留めたが、低酸素性脳症になったことで軽度の四肢麻痺などの後遺症が残った。

 中学からは市内の支援学校に通い始め、友達と学校のマラソン大会で一緒に金メダルを取ろうと約束したことや、中学1年のときに出場した「スポーツフェスタ」の100m競走で初めてメダルをもらったことなど陸上競技に楽しみを覚えたことがきっかけとなり、本格的に陸上を始めた。

 練習内容は、母の陽子さんと相談しながら決定し、その時々にあったトレーニングを重ねてきた。

 親子で陸上を続ける中、2020年のパラリンピックが東京で開催されることが決定し、自国で開催されるパラリンピック出場が竹村選手の夢となった。出場をめざす中、メキメキと実力を発揮し、海外の大会で金メダルを獲得するなど輝かしい実績を重ねていった。

 しかし、新型コロナウイルス感染症の拡大により、東京パラリンピックが1年延期。自粛生活が続くことにより練習ができないことへの焦りや不安から日常生活が乱れ、一時期はモチベーションが保てなくなったこともあった。だが、自粛期間中でも早朝ランニングなど楽しんでできるトレーニングを考えて行うなど乗り越え、東京パラリンピックの出場権を勝ち取った。

 選出後、竹村選手は「選ばれたからにはやりきりたい」、母の陽子さんは「自分で納得のいくレースをし、1つでも上の順位をめざしてほしい」とそれぞれに思いを語った。

 令和3年9月3日に開催された夢の舞台への出場を終えた竹村選手は「緊張したけれど、いつもどおりの走りができた」と感想を語り、無観客開催のため自宅からLIVE配信で観戦した母の陽子さんは「コロナ禍の中でも、トレーニングを続け目標を達成できてよかった」と娘の出場を喜んだ。

 大きな夢をつかんだ竹村選手は、来年に神戸で開催される世界パラ陸上競技選手権大会出場を新たな目標に、これまでどおり親子で走り続ける。