蚊・マダニなどに注意しましょう。
蚊やマダニなどは、春から初夏、秋にかけて活発に活動します。また、この時期は野外のイベントや外出が増え、蚊やマダニなどに刺される機会が増えますので、注意しましょう。
蚊が媒介する感染症に注意!
夏が近づき、野外などでイベントが増えるにつれ、蚊に刺される機会も増えてきます。
近年、海外では、病原体を持った蚊に刺されることにより病気になるデング熱やジカウイルス感染症などの「蚊媒介感染症」が流行しています。また、海外からの渡航者ならびに海外からの帰国者が、海外で感染し、日本で発症した事例も報告されています。
平成28年は、大阪府では35人の方でデング熱を、1人の方でジカウイルス感染症を発症した報告がありました。全て海外で感染した方でしたが、発症している人が日本で蚊に刺されると、その蚊によって国内で他の人へ感染が広がる可能性があります。今の時期から、蚊に対しての対策をしておきましょう。
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潜伏期間 |
症状 |
ジカウイルス感染症 |
2日から12日 |
発熱、発疹、関節痛、結膜炎等があるが、症状が軽いか無症状であることも多い。妊婦が感染すると、胎児の小頭症を引き起こすことがある。 |
デング熱 チクングニア熱 |
2日から15日 (多くは3~7日) |
突然の高熱(38度以上)、頭痛、筋肉痛、関節痛、発疹、結膜炎など |
マラリア |
(熱帯熱マラリア) 1週間から3週間 (その他のマラリア) 10日から4週間 |
発熱、悪寒、戦慄、頭痛、全身倦怠感、時に腹部症状や咳、重症では脳症など。 |
日本脳炎 |
6日から2週間 |
発熱、消化器症状、全身倦怠感、意識障害、けいれんなど |
※潜伏期間とは、蚊などに刺されてから症状が出るまでの期間
蚊の予防・対策について
蚊の活動範囲は50~100メートル程度で、ヤブや木陰でよく刺されます。活動時期は5月中旬から10月下旬までといわれています。
- 幼虫対策(8月下旬まで)
庭先、家の周りなどには雨水がたまる植木鉢の受け皿、バケツ、空き缶やペットボトルなどを放置しないようにしてください(ボウフラの発生源をなくすため)。
- 成虫対策
まめに草刈りをするなど、蚊が潜む場所を減らしましょう。
- 蚊に刺されないために
家屋内に浸入することもあるため、防虫網などによって蚊の侵入を防ぎましょう。草むらなどに入るときは、肌の露出しないような服装で、長そで、長ズボンの着用をしてください。虫よけスプレーや蚊取り線香の併用も効果的です。
草むらに入るときは、ダニに注意!
野外にいる吸血性ダニとして、大型のマダニ(1~4mm)、小型のツツガムシ(0.5~1mm)などが知られています。これらのダニに刺されても、痛みやかゆみなど感じることはありませんが、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)、日本紅斑熱、ツヅガムシ病などの感染症に罹患する可能性があります。
例年、野山でマダニに咬まれて、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)や日本紅斑熱などの病気になった例が全国的に報告されています。大阪府内においても、マダニに咬まれたことで日本紅斑熱に感染した事例の報告がありました。
これらの感染症にかからないためには、まず、マダニに咬まれないように対策をとることが大事です。
<マダニに咬まれないために・・・>
・草むらなどに入るときは、長そで、長ズボンを着用し、肌の露出を少なくしましょう。
*隙間からマダニなどが入り込まないような服装を心がけましょう(裾を長靴に入れる、靴下をズボンの上に重ねるようにして履くなど)。
*レインウエアのようななめらかな生地はマダニがつきにくく、また、白っぽい服装の方が服についたマダニを発見しやすくなります。
*靴や服の上から虫除けスプレーをかけることは効果があります。
・家に入る前に上着や作業着などを脱ぎ、マダニなどを家に持ち込まないようにしましょう。
・草むらから帰った後は、すぐに入浴し、体にダニがついていないか確認しましょう。
<マダニに咬まれたら・・・>
・マダニは、皮膚に口を突っ込んで吸血するので、無理に引き抜くと先がちぎれて体内に残ります。吸血中のマダニに気づいたときは、早めに医療機関で処置してもらってください。
・マダニに刺された後、数週間は体調の変化がないか注意し、発熱等の症状があった場合は、医療機関へ受診をお願いします。(医療機関の受診の際には、マダニに刺されたと担当医師へお伝えください)
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潜伏期間 |
症状 |
SFTS 重症熱性血小板減少症候群 |
6日から2週間 |
発熱、消化器症状、全身倦怠感など |
日本紅斑熱 |
2日から8日 |
発熱、頭痛、全身倦怠感など |
※潜伏期間とは、ダニなどに刺されてから症状が出るまでの期間
もし、ダニに刺された後、上記のような症状がある場合は、医療機関を受診しましょう。