ボランティア・NPOの部屋

吹田市 市民公益活動協働促進研究会報告書


 平成13年(2001年)6月に「吹田市市民公益活動協働促進研究会」(早瀬昇会長)を設置し、平成13年(2001年)3月の「吹田市市民活動と行政の協働促進研究会」の報告にあった個別の課題について検討していただいておりました。
 この報告書は、その結果をまとめたものです。
 本ホームページは、報告書の全内容を掲載したものです。

はじめに

 いわゆる「右肩上がり」の経済社会情勢の頃は、政府や自治体は国民のすべてのサービスに対応して当然である、という考え方がありました。この考え方に基づき、行政は市民の要求に応えるべく、どんどん肥大化してきました。しかし市民の生活が多様化し、社会的要求も多様化してきた上に、高齢・少子化と不況の長期化にともない財政がひっ迫している現在、行政は、多岐にわたる市民の要求に十分に対応できなくなっています。社会保険システムによる介護保険制度への民間事業者等の参入の促進も、この傾向に応えるために導入された面があります。
 一方、市民は自分たちのしたいこと、自分たちでできることを行政に頼らず、自分たち自身でやろうと動き始めています。それらは、サークル活動のように自己や仲間の達成感や満足感だけで終わる動きではなく、公益にかなっている動きです。こうした取り組みは、市民活動、あるいは市民公益活動と呼ばれています。
 この市民公益活動は、広く市民全体を対象とする行政施策では手の届きにくい個別的なサービスを市民自らが創造する活動です。
 今後、行政や企業と協働する団体が増え市民公益活動が活発になれば、市民からみれば、利用できるサービスの選択肢が増えることになり、税金をより有効に使えることになります。税金などによる限られた財源をすべて行政活動に投ぜず、その一部を市民公益活動の支援・活性化に活かすことは、簡素で効率的・効果的な行政システムを確立する基本的な手段の一つでもあります。
 平成13年(2001年)3月にまとめられた「吹田市 市民活動と行政の協働促進研究会」報告書でも指摘された上記の理念にもとづき、行政と市民公益活動との協働と活性化のための施策を、より具体的に詰めるため、同年6月、吹田市長の委嘱により「吹田市市民公益活動協働促進研究会」が設置されました。本書は、その1年間の審議結果をまとめたものです。
 本報告書をまとめるにあたっては、当初、事務局である市当局の草稿をもとに内容をつめる形態が想定されていました。しかし研究会が主体的に審議結果をとりまとめるべきだと考え、委員が自主的に分担して草稿を練り、eメールを利用して事前の意見交換を行ない、さらに「ワーキング会議」という形の自主会合を開いて内容を詰めるという作業を行なうこととなりました。本報告書を一読されれば、本書が吹田市全体の公益を考慮したものだとご理解いただけるでしょうが、それを市民を含む委員自身の手でまとめることができたことで、市民が個々の利害だけにとらわれず公共的な政策提案ができることを示す好例となったものと自負しています。
もちろん以上の会合には市の担当職員も同席し、対等な立場で意見を交換しました。その意味で本報告書の作成過程自体が、市民と行政の協働作業でありました。この過程では市当局からの情報公開において一部課題を残した面もありましたが、今後の協働関係の発展に向けた貴重な経験となったと考えます。
 本報告書の内容が、吹田市の今後の市民公益活動促進施策の基本となり、吹田市の市民公益活動をさらに活発化させ、市民公益活動と行政の協働促進を進めるテコとなれば幸いです。
平成14年(2002年)3月
吹田市市民公益活動協働促進研究会
     会 長  早 瀬  昇

【目 次】

第1章 市民公益活動の推進と行政との協働促進に関する政策上の原則
 第1節 市民公益活動と行政の協働促進に関する原則
 第2節 協働促進策推進にあたっての課題
   1.行政側の課題
   2.市民公益活動団体側の課題
   3.企業側の課題
   4.地縁組織と有志型市民公益活動団体との連携の意味


第2章 吹田市における市民公益活動推進拠点の整備に関して
 第1節 既存市民公益活動拠点の現状と課題、改善の方向性
   1.活動拠点整備の意味
   2.既存市民公益活動拠点・既存公共施設の現状と課題
   3.施設利用改善の方向性についての提案
 第2節 新たな市民公益活動拠点整備の必要性と、そのあり方
   1.新しい市民公益活動拠点整備の必要性
    (1)総合的に市民公益活動を推進していく必要性
    (2)市民公益活動団体と行政、企業、市民をつなぐ仲介機関の必要性
    (3)市民公益活動団体の共通な活動基盤を整備する必要性
    (4)地域での日常活動を支援できる場づくりの必要性
    (5)ボランティア活動を支え、社会活動を担える団体への組織化を支援する必要性
    (6)市民および企業等によるメセナ活動を促進する必要性
   2.中間支援組織の機能を高めるための留意点
    (1)仲介機能を高めるため、中立的な立場を保つ
    (2)「活動者」「支援者」「対象者」を対等に見る
   3.設備(ハード)面
    (1)場所/建物
    (2)本館
    (3)必要な設備
    (4)開館日・開館時間
   4.機能(ソフト)面
    (1)研修
    (2)相談(起業化・法人化支援なども含む)
    (3)情報提供、広報支援
    (4)支援者と市民公益活動団体との協働仲介(対企業、行政、市民……)
    (5)調査研究、政策提言など
    (6)会場、備品提供など
   5.運営と財政
    (1)運営形態
    (2)運営の原則
    (3)官設民営による運営主体のあり方
    (4)財政の方針
    (5)活動拠点の運営評価


第3章 市民公益活動の協働促進体制の整備に向けて
 第1節 行政の市民公益活動協働促進体制について
   1.行政に求められる取り組み
    (1)協働促進のための検討項目
    (2)市民参加による市民公益活動促進策検討にあたっての留意点
   2.市民公益活動団体に求められる取り組み  
    (1)社会への説明責任の強化を
    (2)政策形成力の強化を
   3.議会・議員に求められる取り組み
 第2節 企業による市民公益活動協働促進体制について
   1.企業に求められる取り組み
   2.市民に求められること
   3.行政に求められること

<参考資料>
   1.吹田市市民公益活動協働促進研究会委員名簿
   2.吹田市市民公益活動協働促進研究会 会議経過

 

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